法線ベクトル曲面を用いた曲面間交線算出法

• 研究課題/領域番号: 10780257
• 研究種目: 奨励研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 情報システム学(含情報図書館学)
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 山口 泰 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80210376)
• 研究期間 (年度): 1998 – 1999
• 研究課題ステータス: 完了 (1999年度)
• 配分額: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円); 1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円); 1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
• キーワード: 形状モデリング / 自由曲面 / 交線計算 / 臨界点

研究概要

3次元形状処理はCAD/CAMなど様々な応用を持つ基礎技術である.研究代表者は従来より,自由曲線・曲面の処理法などを始めとして,3次元形状処理に関して様々な研究を試みてきた.これまでに多くの研究がなされてきたものの,曲面の評価法,2曲面の接続法,2曲面間交線の算出法など多くの問題が残されている,研究代表者は,自由曲面の法線に着目することで,多くの問題を解決できると考えて研究を進めてきた.本研究は,特に曲面間交線算出問題の解決を目指すものである.
曲面間交線の算出法としては,数値計算法,再帰的分割法,交線追跡法などの手法がある.一般に数値計算法は計算が不安定になりやすく,再帰的分割法は計算速度やデータ量の問題がある.交線追跡法は,これらの点で優れているが.追跡のための初期点算出や交線が分岐する特異点近傍での追跡などに問題がある.最近になって2曲面の法線が一致する点(臨界点)が重要な役割を果すことが示された.本研究ではm×n次ベジエ曲面の法線ベクトル曲面が(2m-1)×(2n-1)次のベジエ曲面であることを示すとともに,その制御点の算出式を導いた.この算出式をもとに,ベジエ法線ベクトル曲面を臨界点算出アルゴリズムを考案した.さらに,このアルゴリズムをプログラム化して,交線算出に有効であることを示した.

研究成果

• [文献書誌] Y.Yamaguchi et al.: "Surface-Surface Intersection with Critical Point Detection Based on Bezier Normal Vector Surfaces"Proc. of 6th IFIP WG 5.2 Workshop on Geometric Modeling : Fundamentals and Applications. (1999)
• [文献書誌] Y.Yamaguchi: "Differential Properties at Singular Points of Parametric Surfaces"CAD-Tools and Algorithms for Product Desigh. Springer. (2000)
• [文献書誌] Y. Yamaguchi: "Computation of Degenerate Derivative Vectors on Tensor Product Surfaces" Proc. of 8th Intl. Conf. on Engineering Computer Graphics and Descrip-tive Geometry. 205-209 (1998)
• [文献書誌] M. Shiraishi, Y. Yamaguchi: "Parametric Surface Subdivision for Radiosity Method" Proc. of 8th Intl. Conf. on Engineering Computer Graphics and Descrip-tive Geometry. 200-204 (1998)
• [文献書誌] Y. Yamaguchi et al.: "Surface-Surface Intersection with Critical Point Detection Based on Bezier Normal Vector Surfaces" Proc. of 6th IFIP WG 5.2 Workshop on Geometric Modeling: Fundamen-tals and Applications. 214-233 (1998)