研究課題/領域番号 |
10780271
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
猿渡 康文 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (00292524)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 組合せ最適化 / グラフ構造 / グラフ理論 / 並列解法 / 組合せ構造 |
研究概要 |
本研究は、グラフ構造を有する組合せ最適化問題に対して、並列計算を前提とした問題構造の解析に必要な理論体系を構築することを目的とする。また、得られた理論に基づいた解法の構築と実装方法の検討とその評価を行う。2年目の本年度は、本研究課題のまとめとして、一般グラフ上の最大マッチング問題を取り上げ、並列計算を前提とした問題構造の解析、並びに、得られた成果を基礎とした解法の提案とその実装を行った。これらによって、本研究課題の目的である理論体系の構築、特に、マッチングに関する理論の構築がなされたことになる。また、並列計算用のライブラリの拡張やその妥当性が検証された。 本年度の主たる成果は、一般グラフ上の最大マッチングがもつグラフ上の構造を維持する、グラフの分割に関する定理を導出した点にある。具体的には、グラフ上の任意の4点からなる部分グラフがある性質をもつとき、その部分グラフを削除して得られるグラフ上の最大マッチングが必ず、もとのグラフの最大マッチングの一部となる、というものである。この定理によって、分割されたグラフ上での最大マッチングさえ求めれば目的の最大マッチングが得られることになるため、理論的な側面はもとより、計算量の面でも重要な結果となっている。また、この定理を基礎とした解法の提案、並びに、その実装を行った。実装においては、昨年度構築したライブラリの拡張を行い、ライブラリの充実を図った。その結果、より汎用性の高いライブラリが実現できた。さらに、本研究の成果は、計算機による実験を含めて、論文として投稿する準備を進めている。
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