研究課題/領域番号 |
10780296
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
神野 雅文 愛媛大学, 工学部, 講師 (30274335)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | HIDランプ / 放電 / プラズマ / レーザ / 光電離 / 紫外線 |
研究概要 |
光予備電離型HIDランプの基礎研究としてHIDランプ内にレーザ光を照射して放電管内の封入気体および電極をターゲットとし、初期電子を生成して放電開始電圧を低下させる。そして、これにより高圧水銀ランプの再点弧時間を短縮するという実験を行った。また、補助電極に直列にダイオードを接続して、その極性を変化させることによる再点弧時間の変化を調べ、以下の結論を得た。 1.レーザ光照射による高圧水銀ランプの再点弧時間の短縮効果は、照射位置によって異なり、効果の大きい順に、(i)陰極を直接照射、(ii)陽極を直接照射、(iii)陰極近傍を照射、(iv)電極の中間を照射、(v)陽極近傍を照射となる。 2.陰極を直接照射した時以外では、レーザ照射と補助電極の併用で、再点弧時間の短縮効果が大きくなる。 3.再点弧時間は、レーザ照射が無い時の230秒から、陰極を直接レーザで照射し補助電極を併用した時に85秒にまで短縮された。補助電極を使用せず、ターゲットとしないで、レーザを陰極近傍に照射した場合でも、再点弧時間は170秒にまで短縮された。 4.再点弧時には予備電離により生じた陽イオンはほとんど移動していないことが明らかになった。 5.補助電極にダイオードを接続し、補助電極側の主電極が陰極となったときにのみ補助電極が動作するように制限することで、ダイオードを使用しない場合に比べて再点弧時間を10秒程度短縮できた。 以上の結果から、紫外光照射による初期電子供給効果によりHIDランプの再点弧時間の短縮効果が生じることが明らかになった。従って、今後は、重水素ランプなどを使用した光予備電離型のHIDランプの実用化の研究を行う必要がある。
|