研究課題/領域番号 |
10780300
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江尻 晶 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30249966)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | マイクロ波反射計 / 合成開口法 / 揺動 / 再構成 / ピンスイッチ / マルチアンテナ |
研究概要 |
マイクロ波反射計はプラズマの密度揺動を測定できる手法であるが、反射面が滑らかな鏡面ではなく、揺動によってでこぼこしている場合には、反射波が互いに干渉し、測定信号は通常の解析が不可能になるほど複雑になる。合成開口法はこれを解決する手段である。この手法は、多数のアンテナで波を受信して、計算機を用いてこれらの信号を合成することによって揺動の凹凸を測定しょうとするものである。 ハードウェア、ソフトウェアの開発を行うためにテストベンチで実験を行った。受信アンテナは2個あり、この2つのマイクロ波(51GHz)をPlN SWを用いて時間的に交互に測定する。この方法を用いれば、1組の送受信システムで簡単にマルチアンテナを実現することが出来る。実際に反射計として動作させ、2つのアンテナからの信号をほぼ同時に測定し、ピンスイッチによるマルチアンテナを実証した。 プラズマのCutoff面を模擬するためにアルミ板を用い、揺動を模擬するためにその上にテフロンシート(厚さ1mm、幅20mm)を貼り、全体を平行移動させた時の複素振幅の変動を測定した。複素振幅は渦巻き状の軌跡を描く。これは送信アンテナ・テフロンシート・受信アンテナ間の距離が変わることで定性的に説明できる。また、Kirchhoff積分を用いた数値計算によって実験結果と同様の軌跡を再現できている。 サイン波的な揺動に対する反射計の応答を計算機を用いて調べた。反射波の位相と反射面の構造の関係を反射面上の波型の波長(λ_fと振幅(a)をパラメーターとして求めた。その結果、線形な領域、符号の反転する領域、高調波構造を示す領域等があることがわかった。これらの性質は、簡単化したモデルで定性的に説明でき、そのうち、線形なバラメーター領域は入射ビーム幅に対して揺動の波長が長いという条件とCutoff面の凹凸がマイクロ波の波長に対して小さいという条件の積で与えられることがわかった。
|