研究課題/領域番号 |
10780320
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有馬 秀彦 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20253495)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 偏極キセノン / 光ポンピング / スピン交換 / 半導体レーザー / MRI |
研究概要 |
ヘリウム3やキセノン129の高密度偏極は物理実験のみならず偏極した希ガスの医学利用にも有効である。偏極希ガスの原子当たりのMRI信号は従来使用されてきた人体組織中の陽子にくらべて小さな濃度で充分であり、より優れた分解能での診断が期待できる。 MRIには人体に害のないキセノン原子やヘリウム3原子が適している。希ガスの高密度スピン偏極にはスピン交換を利用した光ポンピング方式が有効とされている。この方法では蒸気状にしたアルカリ原子をレーザーを使用して光ポンピングさせ電子偏極させ、その電子偏極を目的とする原子ヘスピン交換により移行させる。本研究では、昨年度に引き続き効率よくスピン交換を行なうための実験装置の動作条件について研究を行った。まず、昨年度製作したパイレックスガラス製のスピン交換セルを使用して、本研究予算で購入した半導体レーザーからの光を円偏光に変換し効率よく交換セルに入射させるための光学系を構築し、セル入射窓へのレーザー光入射を確認した。また、キセノンガスを使用する前に、以前当研究グループで開発した偏極水素原子源からの水素原子ビームをセル内に入射させて、セルから放出後の偏極度および原子率の変化を測定した。キセノンを高磁場中でスピン交換させる必要があるため、所有の双極電磁石の磁極を改造して磁場中でセル内にレーザー光およびガスを入射可能にした。さらに改造した偏極水素原子ビーム用偏極度モニターを用いて、スピン交換後のキセノン偏極原子の偏極度及び原子密度測定に必要な諸データを得ることができた。
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