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懸濁態リンの藻類利用可能性測定のための環境水中懸濁物質の分離手法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 10780329
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境動態解析
研究機関国立環境研究所

研究代表者

井上 隆信  国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (00184755)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード富栄養化 / 懸濁態リン / 懸濁物質 / 藻類利用可能性
研究概要

河川・湖沼水中の懸濁物質を密度の違いをもとに分離する手法について検討を行った。連続遠心分離により、分離濃縮した懸濁物質、沈降捕集物質、底泥を密度勾配遠心法で分離する手法について、密度勾配媒体としてpercoll、塩化セシウム、Thoulet液(ヨウ化第2水銀/ヨウ化カリウム)を用いて検討した。無機物質の密度は2g/cm^3以上と高いが、細胞分離で多用されているPercollは密度1.3g/cm^3までしか密度勾配が形成できないため、懸濁物質の分離には適さないことが解った。塩化セシウム65%溶液(密度、1.9g/cm^3)とThoulet液(密度、2.4g/cm^3)を用いて分離を行い、電子顕微鏡での観察の結果、密度1.9以下の有機物質、密度1.9から2.4の硅藻及びその殻、2.4以上の粘土等の無機物質の3つに分離することができた。密度2.4以上の物質の中には、多少硅藻の殻が含まれるが、懸濁物質や底泥を大きく3つのグループに分離することが可能になった。
密度1.9以下の物質の全懸濁物質に占める質量比は、霞ヶ浦湖水で50〜80%、霞ヶ浦流入農耕地河川で30〜50%、都市河川で70〜90%であった。また、茨戸湖の水深別の水中懸濁物質では、水深が深いほど密度1.9以下の物質の比率が低くなった。底泥では、密度2.4以上の物質が40〜60%を占めるのに対して、沈降捕集物質では密度1.9〜2.4の物質の比率が高くなった。これらの結果から、水中懸濁物質や底泥は、密度の異なる物質の混合物であり、それぞれの場でその存在比は異なること、それぞれの密度によって湖内での沈降、底泥の再懸濁化等の循環経路・速度が異なることが解った。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 王宝臣,川辺英行,清水達雄,井上隆信,橘治国: "浅い湖における底泥の再懸濁化と藻類増殖について"環境工学研究論文集. 35. 217-226 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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