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生体分子間相互作用解析装置を用いたオカダ酸結合タンパク質の同定

研究課題

研究課題/領域番号 10780349
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物有機科学
研究機関東京大学

研究代表者

此木 敬一  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40292825)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードオカダ酸 / プロテインフォスファターゼ2A / 表面プラズモン共鳴 / クロイソカイメン / タンパク質精製 / プロテインフォスファターゼ 2A
研究概要

クロイソカイメンから単離されたオカダ酸はプロテインフォスファターゼ2A(PP2A)を特異的に阻害し、発癌プロモーター活性を示す猛毒である。共生微生物、または食餌由来と推定されるオカダ酸の蓄積はクロイソカイメンにとって有害であり、オカダ酸に対して何らかの耐性機構を備えていると予想される。我々はクロイソカイメンがオカダ酸結合タンパク質を保有し、体内の遊離オカダ酸濃度を低下させることによって耐性を示すと仮定し、クロイソカイメン抽出物からタンパク質の探索を行った。
すでに我々は、オカダ酸とオカダ酸結合タンパク質との相互作用を表面プラズモン共鳴(SPR)装置で解析するためにオカダ酸のビオチン標識化を行い、C-7位水酸基を誘導化したビオチン化体がPP2Aに対する結合活性を最も強く保持しいることを明らかにした。
しかし、クロイソカイメン抽出物にオカダ酸が含まれており、またC-7位水酸基をビオチン化したことで結合タンパク質に対する親和性が減少したため、本法ではクロイソカイメン抽出物中に含まれるオカダ酸結合タンパク質の有無を見いだせなかった。
そこで、別途調製したトリチウム標識オカダ酸(27-[^3H]okadaic acid)の結合活性を指標にタンパク質を探索した。クロイソカイメンを細かく粉砕した後に得られる総タンパク質に対して硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過を行い、プロテインフォスファターゼとの相同性が極めて高い37kDaのタンパク質と、既存のデータベース検索で類似する配列を見い出せなかった25kDaのタンパク質を精製することに成功した。後者は単位重量当たりの含量も多く、p-ニトロフェニルフォスフェートを基質とする脱リン酸化作用も欠如していることから、我々が想定したオカダ酸耐性機構に関わる重要なタンパク質であると推定し、現在遺伝子クローニングを行っている。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keiichi Konoki,Masaki Hashimoto,Michio Murata, and Kazuo Tachibana: "Maitotoxin-Induced Calcium Influx in Erythrocyte Ghosts and Rat Glioma Cb Cells, and Blockade by Gangliorides and Other Membrane Lipids"Chemical Research in Toxicology. 12・10. 993-1001 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Keiichi Konoki, Naoyuki Sugiyama. Michio Murata, Kazuo Tachibana: "Direct Observation of Binding between Biotirylated Okadaic Acids and Protein Phosphotase 2A Minitered by Surface Plasma Recurrence" Tetrahedron Letters. 40. 887-890 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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