研究課題/領域番号 |
10780433
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
胡桃坂 仁志 理化学研究所, 細胞情報伝達研究室, 研究員 (80300870)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Rad51ファミリー / XRCC3 / XRCC2 / Rad51C / 相同的組換え / DNA修復 / 組換修復 / 相同的対合 / Rad51 / Rad52 / 相同組換え / クロマチン / NMR / 高次構造解析 / DNA結合 |
研究概要 |
真核生物の染色体は、クロマチン構造を形成して造伝子DNAを狭い核内に収容している。この核内で、遺伝子DNAは種々の原因による損傷を受ける。そのため生物には複数のDNA修復機構が存在している。その内の一つに、相同的組換えを介したDNA修復機構がある。クロマチンDNAでの相同的組換えを理解するためには、そこで働くDNA組換え酵素を同定する必要がある。近年、ハムスターのDNA修復欠損細胞を相補するヒトの遺伝子として、XRCC2およびXRCC3遺伝子が単離された。そしてこれらの遺伝子産物が、ヒトの組換え酵素として知られているHsRad51と低い相同性を有することが明らかになった。さらに、HsRad51遺伝子と相同性を有するヒトの遺伝子として、Rad51B、Rad51C、Rad51Dがデータベースより見いだされ、これらRad51ファミリーの相同的組換え修復系への関与が示唆された。そこで、本研究において、これらRad51ファミリーのうち、特にXrcc2、Xrcc3、Rad51C、そしてHsRad51の遺伝子産物を組換え蛋白質として精製して生化学的な解析を行った。その結果、Xrcc3は単独では可溶性画分に見られないが、HsRad51もしくはRad51Cと共発現させると、これらと複合体を形成して可溶性になることが分かった。そして、Xrcc3・Rad51C複合体が単鎖DNAおよび二重鎖DNAと結合し、HsRad51同様にnucleoprotein filament構造を形成すること、HsRad51と同様に相同な単鎖DNAと二重鎖DNAとを対合させる相同的対合反応を行うことが明らかになった。一方、Xrcc2は単独で可溶性画分に精製されるが、それ自身では相同的対合反応は行わなかった。
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