研究課題/領域番号 |
10780443
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
門田 裕志 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10294282)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | PKN / 遺伝学 / アンチセンスRNA / 筋肉 / 収縮 / 弛緩 / 線虫 / Rho / IQGAP / Cdc42 / 神経 |
研究概要 |
Rhoファミリーは、細胞骨格や細胞接着を介して細胞形態や細胞運動を制御していることが知られている。近年多数のグループの精力的な解析により、Rhoの標的蛋白質が多数同定されてきた。当研究室では、Rhoの標的蛋白質として、PKNを単離していたが、その生理的な機能は哺乳類細胞では明らかにされていなかった。そこで、その詳細な機能を解析するために、遺伝学的な手法が応用可能な線虫C.elegansを用いて解析を進めた。個体レベルでの時間的、空間的情報を得るために、GFPを用いた発現パターンの解析を行ったところ、線虫PKNは主に筋肉に発現していた。また、アンチセンスRNAの作成とそのインジェクションによって線虫PKNの遺伝子破壊の表現型を解析したところ、線虫PKNのみの破壊では顕著な異常は見られないものの、筋肉の異常を示す変異株の表現型を増強する事が分かった。また、線虫PKNのキナーゼドメインを過剰に発現させることにより、線虫PKNを恒常的に活性化した際の表現型を調べた。線虫PKNのキナーゼドメインの発現により、筋肉の異常収縮が引き起こすと思われる表現型であるloopy表現型を示した。この表現型は線虫PKNキナーゼドメインの筋肉における発現が必須であることも遺伝学的に示している。以上の解析から線虫PKNは、筋肉において収縮と弛緩のバランスを伺っている事が示唆された。 以上本年度の研究計画はほぼ達成することができたと考えている。
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