研究課題/領域番号 |
10780457
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小嶋 徹也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80262153)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ホメオボックス遺伝子 / 肢形成 / ショウジョウバエ / 位置情報 / LIM-HDタンパク質 |
研究概要 |
今年度は、前年度に得られた、ショウジョウバエの成虫肢形成過程におけるホメオボックス遺伝子Barの下流と思われる遺伝子について更に解析を続けた。Barは3齢幼虫後期には第5附節で強く、第4附節で弱く発現し、第3附節では発現せず、このBarの発現量の違いによって各附節が決定されている。細胞接着因子であるカドヘリンの一種をコードするdachsous(ds)の機能欠損型変異体やGAL4/UASの系を用いてdsを異所的に発現させた固体では、附節間の境目の構造であるジョイントが正常に形成されなかった。この事から、Barはdsの様な細胞接着因子をコードする遺伝子の発現を制御する事によって、各附節間の境目を形成している事が明らかになった。 Barの発現領域に隣接するすぐ先端側の領域(先附節)で発現している遺伝子については遺伝子の構造解析から、脊椎動物のLim1のホモログであるLIM-ホメオドメイン・蛋白質をコードしていることが分かった。この遺伝子(dlim1)をアフリカツメガエルの卵で異所発現させてやると、脊椎動物のLim1と同様に二次軸を形成したことから、その機能も保存されていることが示唆された。dlim1の機能欠損型変異体では、dlim1とほぼ同じ領域で発現しているホメオボックス遺伝子aristaless(al)の発現が消失もしくは減衰しており、また、alの弱い機能欠損型変異体との二重変異体ではBarの異所発現が先附節領域において見られた。この事から、dlim1はalと協調的に働き、Barの発現を抑制していると思われる。よって、alとdlim1がBarによって負に制御されていることと合わせて考えると、al、dlim1とBarの互いに排他的な発現抑制機構によって、先附節と附節領域の分離が行われることが明らかになった。
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