研究課題/領域番号 |
10780468
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
平野 伸二 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 発生学部, 研究員 (80222248)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | プロトカドヘリン / カドヘリン / 細胞接着分子 / 神経回路 / 細胞接着 / シナプス / 臭覚系 |
研究概要 |
OLプロトカドヘリンは、カドヘリンファミリーに属する細胞接着分子で、発生初期には鰓丘などで発現し、発生後期には臭覚系や大脳辺縁系などの特定の神経系で発現している。発現パターンから、顔面発生や神経回路形成に関与していることが予想されるが、その実証はされていない。 本研究では、OLプロトカドヘリンの生体内での機能を解明するためにトランスジェニックマウスの作製を試みた。OLプロトカドヘリンのcDNAをRSVプロモーターにつなぎ、受精卵に導入した。その結果4匹のトランスジェニックマウスが生まれた。マウスは、特に大きな異常は見られなかった。タンパクの発現を調べてみると、心臓、肺、腸の筋層など限られた部位で弱い発現が見られた。分子量も内在性のものより小さくなっていた。腸での末梢神経に異常がないかニューロフィラメントの抗体で調べてみても、特に変化は見られなかった。胎仔期の発現を調べると、肢芽や鰓丘などの外胚葉の一部で異所的発現がみられるものもあったが、形態的な異常は見られなかった。 一方、プロトカドヘリン2ファミリーに属する新たなプロトカドヘリンのクローニングを行った。その発現を調べてみると、発現時期や相対強度は違うが、小脳や臭覚系でOLプロトカドヘリンと非常に良く似た発現をしていることが明らかになった。従って、種々のプロトカドヘリンは、神経組織でお互いにオーバーラップしながら発現をし、機能していることが示唆された。
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