研究課題/領域番号 |
10780516
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
巌城 隆 鳥取大学, 医学部, 教務職員 (70263473)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | シリアンハムスター / スナネズミ / 食肉類 / 条虫 / 代替モデル / 寄生虫学 / 実験動物学 |
研究概要 |
本研究ではシリアンハムスターに高Chol(コレステロール)食、及び副腎皮質ホルモンを大量投与して高脂質血症を作出し、食肉類を終宿主とするテニア科条虫の寄生を成立させ、これら条虫の実験室内代替終宿主モデルを開発することを目的とする。副腎皮質ホルモンとしては昨年度使用したブチル酢酸プレドニゾロン(PTBA)が製造中止のため、酢酸プレドニゾロン(PA)を使用した。今回はPA(4mg/kg体重)投与ハムスター(P-Ham群)、高Chol食給与・PA投与ハムスター(CP-Ham群)、対照ハムスター(Con-Ham群)、更に高Chol投与スナネズミ(CP-Ger群)を使用した。これらの動物にTaenia crassiceps幼虫各40虫体を経口感染させた。感染日を0日として、高Chol食は-6日から連日給与、PAは-6、-3、0、3、6、9、12、14、18、21日目に皮下投与した。動物は-6、0、10、20、30日目に体重測定・採血をし、血漿の総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)等の値の変化を調べた。10、20、30日目には順次剖検を行った。体重はCon-Ham群以外ではほとんど増加せず、また、15日目以降は状態悪化で死亡する個体があった。特にP-Ham群、CP-Ham群ではPA投与中にGPTが平均323〜579IU/lを示し肝臓障害が疑われた。血漿TCはCP-Ham群はP-Ham群よりやや高く、20日目で平均279mg/dlであった。CP-Ger群では0日目には既に平均294mg/dlを示し、10日目には400mg/dl以上となった。血漿TGは各Ham群では変異が大きく傾向は認められなかったが、CP-Ger群では顕著に上昇し、10日目には500mg/dl以上となった。残念ながら虫体はどの群からも回収できず、各群での発育の比較はできなかった。大量PA投与は前回のPTBA投与に比べ動物に悪影響があると思われた。また、スナネズミは高Chol食給与・PA投与により血漿TC・TGが顕著に増加し、ハムスターとは異なる興味ある結果が得られた。
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