研究課題/領域番号 |
10835015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性工学
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研究機関 | 九州芸術工科大学 |
研究代表者 |
岩宮 眞一郎 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (60112356)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 音楽 / 映像 / コンピュータ / アクセント / 調和 / 同期 / 印象 / 色彩 / 時間 |
研究概要 |
マルチメディアにおける効果的な音と映像の組み合わせを規定する要因を探るために、一連の実験を行った。音楽の拍節的アクセントと映像の動きのアクセントが時間的に同期した視聴覚素材とで、印象評価実験により、映像作品の印象がどのように異なるかを検討した。この実験では、映像のショット転換のタイミングと音楽の拍節的なアクセントの同期、非同期を研究対象とした。主観的な調和感を得るためには、視聴覚情報の時間的アクセントを同期させること、両者の程良いバランスをとる必要がある。視聴覚情報の同期は、インパクトを与える効果もある。映像の速度はインパクトの強さに、音楽のテンポは軽快感と関連する。また、両者の不一致が複雑な印象をもたらす。これらの現象を整理し、音と映像の時間構造が映像作品の印象に及ぼす影響をモデル化した。さらに、色彩と音楽の主観的調和感の関係について、音楽を構成する種々の要素と関連させて、系統的に検討した。短調でテンポが速く、「迫力があって」「暗い」音楽は、「青、青紫、紫、赤」と相性が良く、「緑、黄緑、黄、シアン」とは合わない。テンポが速くても、長調で「明るい」音楽は、「緑、黄緑、黄、シアン」と相性が良く、「青、青紫、紫、赤」とは合わない。テンポが遅い音楽は、「青、紫、青紫、シアン」と相性が良く、「緑、黄緑、黄、赤」は合わない。一般に、音楽が本来持つ特徴を助長する機能を持つ色彩が、その音楽と調和していると判断されている。マルチメディアによるコミュニケーションにおいては、効果的な音と映像の用い方を明らかにすれば、専門の制作者に頼ることなく、優れたコンテンツを作り出すことができる。本研究は、そのための基礎的資料を提供する。
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