研究課題/領域番号 |
10838034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡島 康友 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (50160669)
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研究分担者 |
長谷 公隆 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80198704)
千野 直一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051531)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 機能的電気刺激 / 筋電図 / 筋線維伝導速度 / 骨格筋 |
研究概要 |
1.研究目的:機能的電気刺激(FES)を臨床応用する際には、刺激筋の筋疲労により目的とする姿勢や動作が維持できなくなることが問題となる。本研究では、ラットの骨格筋を用いた持続的電気刺激において、張力と誘発電位の経時変化を調べ、筋疲労の発現を予測するのに適当な電気生理学的パラメーターを求めることを目的とした。 2.研究方法:16週齢雄ウイスターラットの前脛骨筋(TA)およびヒラメ筋(SOL)を被検筋として、2Ch型電気刺激装置を用いて、筋肉を直接刺激した際に生じる等尺性張力と誘発筋電図を記録した。2対の刺激針電極と5個の表面電極列から成る小型特殊電極を独自に作製して、筋膜上に固定して用いた。電気刺激条件は周波数20Hzまたは40Hz、パルス持続時間0.2ms、強度は1.6mAとして、30秒間の持続刺激を行った。誘発筋電図は、隣接した表面電極の双極誘導にて4Chで記録し、活動電位の振幅(peak-to-peak)、潜時(first negative peak)および筋線維伝導速度(MFCV)の変化を10秒毎にoff-lineで解析した。なお、平成10年度は被検筋の温度がMFCVに与える影響について検討し、平成11年度は多数例での実験を行い活動電位の各パラメーターの解析を実施、平成12年度は前年度までの解析結果をもとに、統計学的処理と研究総括を行った。 3.研究成果:(1)温度とMFCVとの間には正の相関が認められ、MFCVは温度が1℃上昇するごとにTAでは0.15m/s、SOLでは0.06m/sずつ速くなることが明らかとなった。(2)誘発筋電図の変化は、振幅の低下、潜時の延長、MFCVの低下が特徴的であり、これらはすべて張力曲線の"failure point"に先行して認められた。(3)筋の電気生理学的変化から筋疲労の発現をあらかじめ予測できる可能性が示唆され、とりわけ活動電位の振幅をモニターすることが有用であることが示された。
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