研究課題/領域番号 |
10871009
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
倫理学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
亀山 純生 東京農工大学, 農学部, 教授 (20161242)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 環境保護思想 / 民衆生活 / 中世浄土教 / 仏教説話 / 山岳信仰 / 東洋伝統思想 / 民衆生活と仏教思想 / 中世浄土教思想 / 中世仏教説話 |
研究概要 |
本研究は、伝統的仏教思想が環境思想ないし自然保護思想としてもつ意義を、民衆生活に即して明らかにしようとするものである。そのために、本年度は以下の研究・調査を行い、一定の結果を得た。 (1)仏教思想が伝統思想として定着した中世社会において、仏教が民衆世界に果たした役割を、自然観・生命観・動物観との関わりで検討した。特に、中世初期の『古今著聞集』 『今昔物語』などの民衆説話の分析に重点を置いた。その成果の一部は「日本の仏教思想における動物観」 (動物観研究会『動物観研究』第5号)として公表した。今後、分析対象を中世後期に広げつつ、さらに分析を続行し、成果を順次公表予定である。 (2)民衆の山岳信仰と環境思想との関係、およびそこでの仏教思想との関係に関して、白山山麓で補充調査・資料収集を行い、前年度までの調査・収集資料を併せて分析・検討を行った。その中で、白山・立山では浄土教信仰(阿弥陀信仰)と山岳信仰が強く結合しているが、民話・説話の中では浄土教関連の内容と白山信仰関連の内容の直接的結合は必ずしも鮮明ではないことが明らかになった。この理由の解明は、民衆の具体的な自然保護活動と仏教的観念・思想の結び付きの希薄さの問題とともに、今後さらに検討を続ける必要がある。関連して調査・資料分析の過程では、海と観音信仰の関係にも注目する必要も明らかになった。併せて今後検討を続ける予定である。 (3)東アジアの仏教思想と環境思想との関係については、中国で開催された共生理念に関する国際シンポに参加し、仏教と共生理念に関して報告を行った。併せて、中国南部の仏教信仰を調査し、仏教と民俗的自然信仰の"習合"の事例を確認した。今後、韓国・台湾仏教の調査とも合わせ、さらに継続的に研究調査を続ける予定である。 以上の研究結果の一部を「環境思想と伝統思想---仏教を例に」として発表予定である。
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