研究課題/領域番号 |
10874038
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 北海道大学 (1999) 神戸大学 (1998) |
研究代表者 |
小笹 隆司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90263368)
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研究分担者 |
山本 哲生 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10126196)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 星周塵 / ダスト形成 / AGB星 / 隕石 / presolar grains / 光学定数 / スペクトル / 結晶化 / presolar grain / 彗星 |
研究概要 |
本年度は、以下の研究を行った。 1.Oxygen-rich AGB stars星周領域での結晶質シリケイトの存在量を明らかにするために、ダスト形成モデルに基づいてモンテカルロ法による輻射輸送計算を行った。結晶質シリケイトのスペクトル強度は、結晶質シリケイトの存在量だけでなく共存するアモルファスシリケイトの空間分布と温度分布に敏感である。観測にかかるスペクトルが現れる結晶質シリケイトの存在量の下限は、全シリケイトに対する質量比で10%程度であると結論した。 2.ISOにより進化段階の異なる種々の天体で観測されたスペクトルの詳細から結晶質シリケイトの化学組成や形状に関する知見を得るために、科学組成が明確な人口及び天然バルク結晶の近赤外から遠赤外にかけての吸収係数の測定を行い、光学定数を算出した。算出した光学定数から結晶質シリケイト微粒子のスペクトルの位置と強度は微粒子の形状に強く依存することが明らかにされた。 3.従来の天体環境下でのダスト形成は主に均質核形成過程だけを取り扱っていた。しかしながら最近の隕石中でのpresolar grainsの分析結果や天体観測結果は不均質核形成も重要なダスト形成過程である事を示唆する。天体環境下で形成されるダストの化学組成やサイズを明らかにするために、均質核形成だけでなく不均質核形成の過程を同時に考慮した定式化を完成させた。均質・不均質核形成を同時に考慮した炭素星星周領域でのダスト形成の詳細な考察は現在進行中である。
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