研究課題/領域番号 |
10874050
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
上床 美也 埼玉大学, 理学部, 助教授 (40213524)
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研究分担者 |
小坂 昌史 埼玉大学, 理学部, 助手 (20302507)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | フラックス法 / 金属間化合物 / 単結晶作成法 / 単結晶作成 / 希土類金属間化合物 / チョコラルスキー法 |
研究概要 |
フラックス法とチョコラルスキー法はまったく異なる特徴を持っている。前者は比較的低温(T<1400℃)の融点を持った物質に対して有効であり、後者は高融点(T=2000℃位)の物質に対して有効である。また、欠点としてフラックス法では大きな単結晶が得にくい、チョコラルスキー法では蒸気圧の高い物質を含む化合物の作成が困難である等、があげられる。このような単結晶作成法の異なるフラックス法とチョコラルスキー法を組み合わせる事により、高い蒸気圧を持つ化合物やインコングルエント化合物など、これまで得ることの出来なかった純良大型単結晶を作成するための方法の開発を目的とする。 昨年度、自己フラックス法により単結晶作成に成功した試料の内、Ce化合物としてCeGa、Ce2Fe17及びCeFe2さらにYb化合物としてYbSb2の単結晶作成およびその純良化、さらに、大型化を目指し、高温真空炉の改良及び最適条件の決定を行った。結果的には、フラックス法で得られるよりも大きな単結晶を引き上げることは出来なかった。その原因としては、種結晶の温度をコントロールすることが出来ずフラックス中に結晶が溶け込んでしまう現象がおきた。これは、種結晶の温度を正確に読み取ること及び炉自体に温度勾配を付けることにより回避できると考えられ改良した。また、Yb化合物のフラックス法を用いた単結晶の作成及びこれまで困難であった純良化に成功した。YbSb2はYb化合物で数少ない超伝導を示す物質であるが、これまで不純物が多く混入し純良単結晶の作成が困難であった。しかし、本研究により不純物の無い単結晶を容易に作成することに成功した。 以上、本研究を行い、種結晶および試料の温度を精密にコントロールすることにより、より大型純量単結晶の作成が十分可能であることがわかった。
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