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μeV中性子分光による高分解能スピン緩和の観測

研究課題

研究課題/領域番号 10874055
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

古坂 道弘  高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (60156966)

研究分担者 池田 宏信  高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (90013523)
伊藤 晋一  高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (00221771)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード臨界散乱 / パルス中性子 / 高エネルギー分解能 / 希釈反強磁性体 / 二次元イジングモデル / 不純物効果 / パーコレーション
研究概要

二次元イジングモデルの動的臨界指数Z(Γ∝K^Z;臨界散乱のエネルギー幅Γ及び逆相関長K)がこれまで多くの理論家によって計算されてきて、実験的にも二次元イジング型反強磁性体を用いて確認されてきた。しかし非磁性原子を含む系の臨界散乱に関する研究はまだ始まったばかりである。イジング型磁性体を高濃度に希釈した場合、スピンの拡散の素過程にエネルギーバリアの存在が大きな影響を与えると推測されている。最近の理論研究によると、ドメイン運動(常磁性状態においても)のピニング効果が無視できず、この効果のために動的臨界指数Zが相転移温度に近づくにつれて増大することが予想されている。本研究は、二次元希釈イジング型反強磁性体の磁気臨界散乱を測定することによって、動的臨界指数Zの温度変化を決定し、臨界散乱における不純物効果を解明するものである。
二次元希釈イジング型反強磁性体Rb_2Co_cMg_<1-c>F_4を用いてこの研究に取り組んだ。磁性イオン濃度cがパーコレーション濃度(c=0.593)のとき、スピン拡散はフラクタル系特有の異常拡散則に従う。フラクタル効果を排除して、磁気臨界揺動の不純物によるピニング効果のみを観測するためc=0.7の磁性イオン濃度の試料(Rb_2Co_<0.7>Mg_<0.3>F_4)を用いて中性子非弾性散乱実験を行なった。高分解能中性子非弾性散乱装置において6μeVの高エネルギー分解能で、磁気臨界散乱のエネルギー幅の温度変化r(T)を精密に測定たところ、Γ(T)が(T/T_N-l)^Zの温度依存性ではうまく表現できないことを示唆する結果を得た。今後、解析を精密化し、結論を得たいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Ikeda: "Anomalous diffusion in percolating magnets with fractal geometry" Physica B. 241-243. 585-587 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] H.Ikeda: "Crossover from homogeneous to fractal excitations in the near-percolating Heisenbergantiferromagnet RbMn0.39Mg0.61F3" J.Phys.Soc.Jpn.67. 3376-3379 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] S.Itoh: "Spin Dynamics in Two-Dimensinal Percolating Heisenberg Antiferromagnets" J.Phys.Soc.Jpn.67. 3610-3616 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2020-05-15  

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