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水素平衡法による極域雪氷試料の水素同位体比測定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 10874066
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋物理・陸水学
研究機関富山大学

研究代表者

佐竹 洋  富山大学, 理学部, 教授 (40134994)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード水素同位体比 / 平衡法 / 雪氷
研究概要

本研究では極域雪氷試料のd値を得るのに必要な、水素同位体比の測定を、煩雑な還元法に代わって、水素平衡法で測定することを試み、そのために必要な色々なノウハウの習得をおこなった。この目的のために、取り扱いが容易なシリンジバイアルを反応容器として用いて、水素同位体交換反応を行わせることを試みた。使用するバイアル容器、セプタム、同位体比換算法などについて検討した結果、次のような測定条件を確定した。(1)バイアル:容積3.2mlの平底型。試料水量は1ml。(2)セプタム:3mm厚のバイトンを使用。(3)白金触媒:ホッコービーズの粒径1mm、Pt1%のものを5-8mg使用。(4)バイアルへの水素ガス充填法:グローブバッグ内で充填。(5)2種の標準水を測定試料と同時に測定し、この標準水のδDH20とδDH2の関係から検量線を作成して、試料水の水素同位体比を求める。
このように実験条件の最適化を行った後、SMOWスケールで-189‰、-412‰の水を標準水として、-210〜-390‰の範囲の5種類の水の水素同位体比を測定した。その結果、5種類の水いずれでも、平衡法による値は還元法によるものと1.4‰以内で一致し、検量線の範囲内なら、水素平衡法と還元法で、同位体比が系統的にずれるような事はなかった。
次に-299‰のMIZUHO雪で、34回の繰り返し測定を行ったところ、Δ平衡法-還元法=-0.29‰と両法で差は認められなかった。また標準偏差も±1.2‰(1σ、n=34)であった。このように、水素平衡法によって、一般的な水素同位体比の測定精度といわれる±1‰程度の精度で水素同位体比の測定が可能になり、極域雷氷試料の水素同位体比の測定に使用することができる事が判明した。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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