研究課題/領域番号 |
10874106
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
細見 彰 筑波大学, 化学系, 教授 (00004440)
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研究分担者 |
伊藤 肇 岡崎国立共同研究機構, 分子化学研究所, 助手 (90282300)
三浦 勝清 筑波大学, 化学系, 講師 (20251035)
北條 信 筑波大学, 化学系, 助教授 (50229150)
立岩 淳一 筑波大学, 化学系, 助手 (30302350)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マンガンアート反応剤 / 立体選択的合成 / ビニルシラン / 還元的メタル化反応 / 高配位有機ケイ素反応剤 / ラジカル反応 / アリルスタニル化反応 / アリルシリル化反応 |
研究概要 |
本研究課題で前年度に引き続き、今年度得られた成果を以下に示す。 (1)サマリウム外希土類金属カルベノイドの新規生成と反応性の解明および新規1,3-脱離反応による非安定化Tailor-madeカルボニルイリドとその関連活性種の生成と反応に関する研究を行った。 既知の方法で生成するカルボニルイリドは構造を安定化する置換基や官能基を有するものに限られており、これらの反応性には電荷が分離した性質が強く反応してくる。真のカルボニルイリドの性質を知るために下式に示した1,3-脱離反応によるカルボニルイリドの生成法は有力な手段となる。母体のカルボニルイリドを始め、任意の置換基を有するカルボニルイリドの生成法を明かにした。これらの反応性の全容を解明することも可能となる。金属によっては"1,3-dipolaroide"としてカルボニルイリドの反応性を制御できる可能性もあるため、用いる金属と生成するカルボニルイリドの反応性の関係についてもかなりの研究成果を得た。 (2)アリルスタニル化やアリルシリル化などラジカル反応を用いる立体選択的な新規萌芽的研究を行った。 (3)ビニルシランの新規酸触媒環化反応と含酸素環状化合物の高立体選択的合成反応を開発した。 (4)高配位マンガンおよびクロム化合物の反応性の解明と新規高配位マンガン、クロム他反応剤の創製と合成に関する研究を行った。 (a)高配位マンガン、クロム中間体(M=Mn,Cr)を得、その構造と反応性の関係を明らかにする努力を行った。 (b)高反応性高配位鉄、マンガン、クロム反応剤の創製とその反応の高次制御を行った。アリルアニオン、ヒドリドイオン、ビニルアニオンなど高反応性活性種の等価体として高配位遷移金属化合物を設計合成した。 (c)有機クロムアート化合物を用いる還元的メタル化反応を達成した。 (d)有機クロムおよび関連アート反応剤による不斉還元、アルキル反応およびジアステレオ選択的反応を見つけた。 また、中心金属(M=Mn Cr,Fe)、配位子、反応系の効果を検討した。さらに新しい還元剤の開発を目指した。
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