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氷結晶粒界面における融解相転移の実験的検証とその氷物性研究に果たす役割

研究課題

研究課題/領域番号 10875001
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関北海道大学

研究代表者

古川 義純  北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20113623)

研究分担者 山本 正樹  東北大学, 科学計測研究所, 教授 (00137887)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード透過分光偏光解析法 / 氷結晶 / 結晶粒界 / 融解転移 / 雪氷物性 / 透過分光型偏光解析法 / 界面融解相転移 / 擬似液体層
研究概要

前年までに開発した透過型分光偏光解析装置により、氷結晶の粒界における融解層の検出実験を行った。氷結晶のように複屈折の光学的特性を持つ結晶の場合、粒界による偏光状態の変化と結晶自身の複屈折性から生じる偏光状態の変化をどのように区別するかが測定精度に大きく影響する。この困難を避けるためには、厳密には結晶の光学的特性も考慮に入れた系で解析を行う必要がある。しかし、本研究の目的では粒界構造に関する情報を得ることが目的であるため、氷結晶の光学特性は一様であるとして解析を行った。
その結果、-5℃より温度が高いときに、氷結晶粒界で遷移層が存在することが明らかになった。この遷移層の厚みは0.5μm程度で、屈折率が1.338と見積もられた。これらの数値は、氷結晶の光学特性を考慮していないためかなりの誤差を含むと考えられる。しかしながら、この手法による粒界面測定の実験手法が確立され、今後結晶粒界の研究に有効であることが確認できた。
一方、今後の課題として氷結晶の光学特性を考慮できるモデルの構築を計ることが重要である。また、この手法は粒界の遷移層の厚みが大きいときの測定精度が上がるので、不純物のない粒界で融解転移の測定よりも、粒界構造に対する不純物の効果などの研究に有効に利用できると考えられる。粒界に対する不純物の効果は、酸性雪の原因物質であるSOXやNOXなどやオゾンホールに関連の深いHClなどの物質が大量に氷体内に取り込まれるためのメカニズムとして最近注目されている。この研究課題で確立された手法では、粒界での不純物濃度やそれらの絶対量の決定が可能と考えられ、今後このような研究に活用する予定である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺慶、古川義純: "偏光解析法による氷結晶粒界での疑似液体層の検出"結晶成長学会誌. 26. 145 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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