研究課題/領域番号 |
10875067
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 雅明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192636)
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研究分担者 |
西永 頌 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10023128)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 半金属 / 半導体ヘテロ構造 / 共鳴トンネル効果 / ErAs / GaAs / 負性抵抗 / 埋め込みヘテロ構造 / 共鳴トンネルダイオード / 3端子デバイス / 分子線エピタキシー / テンプレート / III-V半導体 / 微分負性抵抗 |
研究概要 |
平成11年度は半導体/半金属/半導体ヘテロ構造における垂直方向電子伝導現象とデバイス応用に関する研究を行った。 (1)界面に垂直な方向の電子伝導と共鳴トンネル効果: エピタキシャル成長した半導体/金属/半導体ヘテロ構造は、金属およびAlAsの厚みを数ナノメータ程度にすれば二重障壁に挟まれた金属量子井戸構造となり、金属超薄膜内では量子サイズ効果により離散的な量子準位が形成される。このような金属量子井戸界面に垂直方向に電流を流すと金属中の量子準位を反映した負性抵抗(共鳴トンネル効果) を、明瞭に観測した。特に、GaAs/ErAs/GaAsから成る半金属/半導体埋め込みヘテロ構造において、この現象が顕著に観測され、室温でピーク/バレー比が7を越える微分負性抵抗を観測した。この値はGaAs系共鳴トンネルダイオードのこれまで報告された最高値(5.1)を越える値である。 (2)3端子デバイスへの応用: 半導体/半金属/半導体からなる超薄膜ヘテロ構造は、半金属層をベースとする超高速トランジスタに応用できる可能性を秘めている。また、金属量子井戸を用いた共鳴トンネルダイオードを作製し、金属量子井戸部分に電極をつけることによって3端子動作をさせることができる。上記のGaAs/ErAs/GaAsから成る半金属/半導体埋め込みヘテロ構造を用いて、原理的に高速動作することが期待される3端子デバイスを試作し、トランジスタ動作を確認した。
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