研究課題/領域番号 |
10875069
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
松村 英樹 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (90111682)
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研究分担者 |
和泉 亮 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (30223043)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | Cat-CVD / ホットワイヤ-CVD / 常圧CVD / シリコン膜 / シラン / アルゴン / 真空エジェクタポンプ / 低温成長 |
研究概要 |
常圧触媒CVD装置の設計に先立ち、現有の装置を用いて、従来よりも高ガス圧領域においてシリコン膜の成長を行った。 触媒体線温度を1800℃基板温度を300℃、シランガスと水素の流量をそれぞれ1.5sccm、90sccmと固定し、成長レートとラマンスペクトルによる結晶化率のガス圧依存性を調べた。ガス圧の上昇とともに成長レートと結晶化率が増加していき、ガス圧が15Paにおいて突然堆積しなくなる現象を観測した。ガス圧が13Paのとき、成長レートと結晶化率はともに最大となり、その値はそれぞれ11nm/min、90%であった。この現象は触媒体から基板に分解種が輸送される過程で、分解種どうしの化学反応により分解種が失われ、膜堆積が起こらなかったためであると考えられる。 そこで、水素ガスの代わりに不活性ガスであるアルゴンを用いて、より高圧領域でシリコン膜の成長を試みた。シランガス(0.5sccm)を十分な流量のアルゴンで希釈して、成長時のガス圧を300Paまで上げて、触媒体線温度1800℃、基板温度300℃で成長を行った。成長レートを調べた結果、20nm/min以上であることがわかった。この結果から、シランとの混合ガスを不活性ガスにすることで常圧(より高圧)でも膜堆積が可能であることが明らかとなった。 こうした結果を基に常圧領域近辺でも成膜可能な装置の設計を行った。排気装置には真空エジェクターポンプ、原料ガスにはアルゴン希釈による0.1%シランを利用することが適切であることが明らかとなった。
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