研究課題/領域番号 |
10875071
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山本 寛 日本大学, 理工学部, 教授 (90130632)
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研究分担者 |
吉山 信成 日本大学, 理工学部, 助手 (90287590)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | C60 / 重合反応制御 / 電気化学的プロセス / 自己組織単分子膜 / 分子線蒸着法 / 微細構造観察 / 電気伝導特性 / 分子トランジスタ / ポリマー / 電解合成 / 重合制御 |
研究概要 |
本研究の目的はC60ポリマーの可逆的な重合反応制御により電気伝導性を著しく変化させる新しいタイプのトランジスタの動作原理を実験的に明らかにし、得られた基礎的知見をもとにしてプロトタイプのトランジスタ・デバイスを作製・評価することにある。 2年間にわたって行われた実験の主な成果は次のとおりである。 1. C60溶液から銀基板上に、電気化学的プロセスにより、ポリマー化した金属C60化合物膜を析出することに成功した。 2. アルカンチオール基を持つC60誘導体を合成した。ベンゼン溶液中に溶解した、このC60誘導体を金基板上に吸着させるプロセスを開発し、吸着反応の自己停止作用を応用して、自己組織単分子膜(SAM)の作製に成功した。 3. 分子線蒸着法によるC60薄膜成長プロセスを詳しく検討し、比較的低温のVolmer-WeberタイプからFrank-van der Merweタイプへの移行過程を明らかにした。結果として、最適基板温度250℃において、約10nm厚の表面平滑な超薄膜作製に成功した。 4. 得られたC60の析出膜、SAMならびに超薄膜の微細構造観察を行い、成長機構を考察した。 5. 得られた一連のC60超薄膜の電気伝道特性ならびにそのポリマー化による変化を測定し、電気伝導の温度依存性に異常を見出した。
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