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雪の断熱力と地盤の熱容量を活かした伝統的貯蔵法の現代への適応

研究課題

研究課題/領域番号 10875110
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 建築環境・設備
研究機関北海道東海大学

研究代表者

石田 秀樹  北海道東海大学, 芸術工学部, 助教授 (80168228)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード丘室 / 低温貯蔵 / 人工氷室 / 温湿度 / 省エネルギー / エナジーフリーデザイン / 寒冷地 / 雪 / 伝統貯蔵 / 丘ムロ / 土囲い / 雪断熱 / 地盤 / 熱湿気容量 / 氷温 / エナジー・フリー・デザイン
研究概要

一般の食品貯蔵に比べて、野菜類の貯蔵には-1〜0℃,95〜100%とかなり厳格な高湿度氷温環境が求められ、通常は冷却しながら噴霧加湿を行うなど、その貯蔵環境維持に多くのエネルギーと複雑な制御を要している。初年度に行った「伝統貯蔵庫の貯蔵環境調査」より、寒地の特質でもある自然の冷却力を活かすには、厚い雪の断熱と巨大な地盤の熱・湿気容量が冬期間の凍結防止と低温・高湿度の維持に大きな役割を果たしていることが知れた。
最終年度に当たる本年度は、厚い断熱を施した水槽内蔵の試験庫において、水を直接冷却することによって庫内に氷水面を形成し、冷却と同時に高湿度が維持される人工の氷室環境の形成を試み、庫内温湿度・消費エネルギーの計測と野菜類の試験貯蔵を行った。
試験貯蔵庫は、深さ10cmの氷水槽を内蔵した、床面積:約1.3m^2、内容積:約1,170リットルの断熱庫である。一般の冷蔵庫では、おおよそ一週間が野菜保存の目安と言われているが、同庫内に小松菜、白菜、キャベツなど数種の野菜を貯蔵した結果、外観上は通常の冷蔵庫保存に比べて2〜5倍、種類によってはそれ以上の保存期間の延長が見られた。カットした野菜についても同様の保存性が確認された。また、ラッピングしたキャベツは9ヶ月を経過してなお新鮮な食味が維持されており、表葉は一部褐色化していたが内部は10ヶ月目の庫内清掃時点まで良好であった。
氷冷環境を維持するに要する電力は、夏場で約640watt/day(約25円/日)であり、極めて少ないエネルギーで高湿度の低温貯蔵環境の形成が可能であることが知れた。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 石田秀樹: "水の直接冷却による高湿度氷温環境形成に関する研究"北海道東海大学環境研究所所報1999. 第6号. 121-132 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 石田秀樹: "雪と寒さの風土に引きつがれる貯蔵の工夫 その5" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 527-528 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 石田秀樹: "雪国の貯え-伝統に学ぶ-" 日本雪工学会北海道支部講演要旨集. 17-25 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 石田秀樹: "雪と寒さを活かした貯蔵の工夫" 利雪親雪事例集 SNOW SUMMIT'98 IN NUMATA. 108-110 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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