研究課題/領域番号 |
10876027
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
青山 頼孝 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00023432)
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研究分担者 |
石塚 敏 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00271627)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | バイオポリマー / 血清コレステロール / 盲腸有機酸 / 内因性コレステロール血症 / 粘度 / 肝脂質 / 高コレステロール血症改善作用 |
研究概要 |
Enterobacter cloacae ECP126が生産した新規バイオポリマーが血清脂質を低下させる能力を有するかどうか検討するため、バイオポリマーをラットの食事に5%添加した。ヒスチジンの添加によって誘導される内因性高コレステロール血症は、新規バイオポリマーの添加によって血清コレステロール、リン脂質のいずれも有意に低下させる作用を有することを見出した。一方、トリアシルグリセロールは低下の傾向を示した。基本食、ヒスチジン食摂取ラットの盲腸内の個々の有機酸量は変わらなかった。基本食にバイオポリマーの添加は盲腸中の酢酸、酪酸レベルを有意に増加させた。一方、ヒスチジン食にバイオポリマーの添加は、基本食にバイオポリマーを添加したときと比較して有機酸の全量は有意に低下した。さらに主要な成分である酢酸は低下の傾向、プロピオン酸は有意に低下したがバイオポリマーを添加しなかったヒスチジン食群と比較して、有機酸の全量、酢酸、プロピオン酸レベルは有意に増加した。これらの事実から、盲腸内のプロピオン酸量は血清コレステロールレベルを調節していると推定された。したがってEnterobacter cloacae ECP126から生成される新規バイオポリマーは粘度が著しく高く、血清コレステロールを低下させる機能を有する成分であり、将来利用されうる高分子化合物であることがあきらかになった。これらの成果は平成11年度日本栄養・食糧学会総会(平成11年5月29日)(東京)において"Nutritional effect of biopolymer produced by microorganism on serum lipids in rats"を口頭発表した。
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