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薬物残留の指標としての獣毛内畜産用抗菌剤の定量

研究課題

研究課題/領域番号 10876067
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関北海道大学

研究代表者

伊藤 茂男  北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (40109509)

研究分担者 太田 利男  北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (20176895)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードニューキノロン系抗菌剤 / オフロキサシン / ノルフロキサシン / 血漿中濃度 / 獣毛内残留 / 黒毛 / HPLC / 蛍光測定
研究概要

(1)ニューキノロン系抗菌剤をHPLCにより分離し、フローセルを装備した蛍光分光光度計を用いて定量した。内部標準としてオフロキサシン(OFL)の誘導体であるDS-4632を用いた結果、OFLとノルフロキサシンが1ng/mLから測定可能な系を確立した。血漿中と獣毛内のニューキノロン剤はC8カラムBondElutを用いて精製し、凍結乾燥させた後に溶解し、HPLCに適用した。(2)毛根の成長を促すために3日前に毛を抜いたDAラットに10-20mgのOFLを経口投与し、1ヶ月後の白毛と黒毛をNaOH処理し、溶解させた後にOFL濃度を測定した。成長した白毛(やや褐色)には0.3±0.1ng/mg毛重量、黒毛には4.8±1.5ng/mgのOFLが存在した。また、毛を抜かなかった黒い獣毛部位は2.1ng/mg、白い部位では0.6ng/mgであった。いずれの場合も白毛よりも黒毛の方が有意に蓄積し、黒毛ではあらかじめ抜いた方が抜かなかった毛よりも高濃度を示した。(3)ウシの皮毛を刈り取りもしくは抜いた後に5mgOFLを皮内投与し、1カ月後に黒毛と白毛のOFLを測定したが、いずれの場合もOFL濃度は測定感度以下であった。(4)絶食したビーグル犬に100mgOFLを経口投与して、血漿中濃度を経時的に測定した。血漿中濃度は投与後1.5時間で最大(4.9+0.3μg/mL)になり、5時間後には2.3±0.2μg/mL、8時間後は1.4±0.3μg/mLとなり、血漿中半減期は約3時間であった。(5)100mgOFLを経口投与したビーグル犬から3週間後に白、茶、黒毛を採取し、OFLの毛内濃度を測定した。白毛では3頭、茶毛では2頭が検出限界以下であった。白毛は10.1ng/mg(n=1)茶毛は10.2ng/mg(n=2)および黒毛は103±11ng/mg(n=4)であった。(6)OFLは黒毛の獣毛内に残留することから、薬物の服用の履歴を調べることができると思われる。獣毛の伸長速度は部位差と動物種差があり、また体毛量によっても獣毛内残留量が影響うけると考えられ、更なる検討が必要であると思われた。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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