研究課題/領域番号 |
10876073
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯島 信司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00168056)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ニワトリ / ウズラ / 卵巣 / 卵子 / 人工授精 / 孵化 / 始原生殖細胞 / 体外培養 |
研究概要 |
イギリスのペリーによって開発されたニワトリ受精卵の体外培養システムは、雌の輸卵管より放卵される1日前の濃厚卵白のみついた受精卵をとりだし、生体外で培養孵化するもので1細胞期の卵子への遺伝子導入を可能にした。しかし、この方法では、1羽の雌鳥から1つの受精卵しか得られないために効率が悪い。そこで、鳥類の卵巣中より数個の未成熟な卵をin vitroで成熟させ、体外受精を行いトランスジェニッグチキンの孵化までをin vitroで行うことを目的とした。 このためモデル系として、取り扱いが簡単なウズラのメスの腹部を解剖し、様々な大きさの未成熟卵子が存在している卵巣を摘出した。最も大きな直径1.5〜2cmの卵子の周りに存在する卵黄膜を注意深く取り除いた後、BSA(3mg/ml)を含むDMEM培地で培養した。またこれよりも小さな卵子はBSA(3mg/ml)、インシュリン(5μg/ml)、トランスフェリン(5μg/ml)、EGF(1ng/ml)を含むDMEM培地で培養した。未成熟卵子の成熟の度合いを示すものとしてGVB(germlnal vesicle breakdown)を観察した。ウズラの雌から゙採取した直径が最も大きな約1.5cm卵子とその次に大きな卵子は、解剖後の観察で卵子の周りに存在する卵黄膜を取り除くと卵核胞を確認することができた。また1日培養後にGVBを観察することができた。これらの卵子には黄色卵黄も存在し成熟の可能性も考えられるが、成熟の確認を行うため現在人工受精法を検討している。また卵子に分化する始原生殖細胞を分離する技術を開発し、ウズラ受精卵1個あたり数個の始原生殖細胞を分離し、始原生殖細胞をターゲッティングして遺伝子を導入するシステムを開発した。
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