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酸素による遺伝子発現調節機構を利用した腫瘍細胞死の誘発

研究課題

研究課題/領域番号 10876074
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用分子細胞生物学
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 隆造  京都大学, 農学研究科, 教授 (60077378)

研究分担者 増田 誠司  京都大学, 農学研究科, 助手 (20260614)
永尾 雅哉  京都大学, 農学研究科, 助教授 (10237498)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード低酸素エンハンサー / 乳酸脱水素酵素 / 多剤耐性 / 腫瘍細胞 / 細胞死 / アンチセンスRNA
研究概要

本研究は、ガン組織が常に低酸素状態にあることを利用して、低酸素エンハンサーを用いて特異的に腫瘍細胞にのみ細胞死を誘発する方法論を開発することを目的とした。
プロモーターには、全ての細胞で低酸素エンハンサーと相互作用しうる乳酸脱水素酵素(LDH)のプロモーターを使用し、アンチセンスRNAを発現させる因子は、解糖系の律速酵素であるLDHおよび多薬耐性の原因遺伝子の1つであるMDRを対象とした。これらをHep3B細胞に遺伝子導入し、アンチセンスRNAを発現した細胞を各々50株取得した。これらの細胞株の増殖を、in vitroにおいて目的とする性質(低酸素或いは薬剤投与による死滅)が獲得されているかについて検証した。LDHのアンチセンスRNAを発現した細胞と親株を低酸素分圧に導入し、細胞増殖活性を測定した。しかし親株に比べて有為に増殖活性の低下したクローンはなかった。LDHプロモーターの活性は十分強いが、LDH遺伝子の発現も多いために発現したアンチセンスRNAではLDH mRNAを十分には阻害できなかったと考えられた。一方MDRのアンチセンスRNAを発現する細胞株については低酸素にした後、抗ガン剤を投与した。その結果、薬剤に対する抵抗性がある程度低下した。しかし今回導入したHep3B細胞には抗ガン活性を持つ因子としてMDR以外にMRPも発現しているらしく期待したほどの効果は得られなかった。以上低酸素に応答するアンチセンスRNA発現系はガン細胞の増殖を抑制する系として有効であるが、今後より有効性を確認するためには発現させるアンチセンスRNAの種類を検討する必要があると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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