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カルニチン輸送担体異常マウス(JVSマウス)における胸腺アポトーシス現象の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10877059
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関大阪大学

研究代表者

西本 憲弘  大阪大学, 健康体育部, 助教授 (80273663)

研究分担者 吉崎 和幸  大阪大学, 健康体育部, 教授 (90144485)
桑島 正道  徳島大学, 医学部, 教授 (00205262)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードカルニチン / JVSマウス / 胸腺 / アポトーシス / T細胞分化
研究概要

カルニチンは、生体にとって重要なエネルギー源である長鎖脂肪酸のβ酸化に関与する分子量161の小分子である。このカルニチンの輸送担体の遺伝子異常を有するJVS(juvenile visceral steatosis)マウスにおいては脂肪肝や低血糖、筋委縮などの全身性カルニチン欠損症状に加え、著しい胸腺の萎縮が認められ、組織学的検索から胸腺細胞のアポトーシスが疑われた。そこでJVSマウスを用いて、胸腺でのアポトーシス現象およびT細胞の分化におけるカルニチンの関与について検討した。
【方法】2,4,8週齢のhomozygote(jvs/jvs)、heterozygote(+/jvs)ならびにL-カルニチン(1μ
mol/grBW,ip)による治療を行ったhomozygoteを用いた。胸腺の重量測定、HE染色、TUNEL法によるアポトーシスの検索に加えて、FACS-によるT細胞表面マーカーの解析を行った。
【結果および考察】JVS未治療群では胸腺は萎縮していたがL-カルニチン腹腔内投与により胸腺重量は正常化したことからこの胸腺の委縮はカルニチン欠乏によって生じることが確認された。さらにJVSの胸腺ではアポトーシス陽性細胞の増加がTUNEL法により確認された。胸腺より分離したT細胞数もコントロールに比べ約1/10に減少し、これらの細胞を用いたFACS解析からJVSマウスの胸腺ではCD4^-8^-分画の割合が増加し、CD4^+8^+分画の割合が減少していることがわかった。このことからカルニチン欠乏におけるT細胞の分化をPositive Selectionの段階で障害する可能性も示唆された。JVSマウスはヒト原発性カルニチン欠乏症のモデルマウスであり後天性のものに必ずしもあてはまるとは限らないが、カルニチン欠乏はヒトAIDS患者でも報告されておりカルニチン欠乏状態がT細胞免疫不全を悪化させている可能性がある。カルニチンは経口でも補うことが可能であるからカルニチン欠乏が疑われる場合、不足を補うことで病態の悪化を防ぐことが可能である。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takagi N,M.Mihara,Y.Moriya,N.Nishimoto,K.Yoshizaki,T.Kishimoto,Y.Takeda,Ohsugi Y: "Blockage of Interleukin-6 receptor ameliorates joint disease in murine collageninduced arthritis" Arthritis Rheum. 41. 2117-2121 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Matsuno H,Sawai T,Nezuka T,Uzuki M,Tsuji H,Nishimoto N,Yoshizaki K: "Treatment of rheumatoid synovitis with anti-reshaping human interleukin-6 receptor monoclonal antibody-use of Rheumatoid Arthritis tissues implants in the SCID mouse model" Arthritis Rheum. 41. 2014-2021 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Isumi Y,N.Minamino,A.Kubo,N.Nishimoto,K.Yoshizaki,M.Yoshioka,K.Kangawa,H.Matuso: "Adrenomedullin stimulates IL-6 production in Swiss 3T3 cells" Biochem.Bioph.Res.Co.244. 325-331 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Johkoh T,N.L.Muller,K.Ichikado,N.Nishimoto,K.Yoshizaki,et al.: "Intrathoracic multicentric castleman disease:CT findings in 12 patient." Radiology. 209. 477-481 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshizaki K,Nishimoto N,Mihara M,Kishimoto T: "Therapy of RA by blocking IL-6 signal transduction with humanized anti-IL-6 receptor antibody" Springer Seminars in immunopathology. 20. 247-259 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 西本憲弘,吉崎和幸,岸本忠三: "サイトカインシグナル伝達阻害による自己免疫疾患の治癒" 日本内科学会雑誌. 87. 1745-1750 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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