研究課題/領域番号 |
10877084
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
穂積 信道 東京理科大学, 生命科学研究所・生命科学技術部門, 教授 (60051744)
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研究分担者 |
渡辺 守 慶応がんセンター, 診療部, 部長
今田 美恵 東京理科大学, 生命科学研究所・生命工学技術部門, 助手
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | NOD-SCIDマウス / C型肝炎ウイルス / ヒト化動物モデル / NOD-SCID マウス / ヒトイト動物モデル |
研究概要 |
昨年度はヒト肝組織(正常およびHCV陽性)をNOD-SCIDマウスの腎被膜下に移植する条件を確立した。本年度はヒト正常肝を移植されたマウスに、HCV陽性患者の血清を静注し、HCVのヒト肝細胞への感染実験を行った。マウスに移植されたヒト肝細胞は3週間に渡って正常に保たれるため、この期間中に実験が終了するようデザインした。 ヒト正常肝細胞をNOD-SCIDマウス(一回の実験に4-5匹使用した)の腎被膜下に移植し、1週間後、100μLのHCV陽性血清(1x10^7copies/mL)をマウスに静注した。HCV陽性血清静注後、1週間、2週間目にマウス血清を採取し、Real Time PCR法でHCVゲノムを検出した(コントロ-ルとしてヒト肝細胞を移植されていないマウスにも同じHCV陽性血清を静注した)。これらのマウスではHCV陽性血清静注後2週間目のマウス血清中に、約20%の確率でHCVゲノム(5x10^2copies/mL)が検出されたが、ヒト肝細胞を移植されないマウスでは、HCVゲノムは見出されなかった。これらの結果は、HCVがヒト肝細胞内で複製される可能性を強く示唆している。このような高い確率でin vivo実験系においてヒト正常肝細胞へのHCV感染を示唆する報告は未だなされていない。 さらにヒト肝細胞へのHCV感染の有無を確実に知るため、マウスに移植されたヒト肝細胞でのin situ PCR実験を行っている。このin vivo実験系はHCVの初期感染の抑制効果判定、あるいはHCV陽性慢性肝炎肝組織を移植されたマウスを用いれば、持続感染の抑制効果の判定モデルとしても応用が可能であろう。
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