研究課題/領域番号 |
10877113
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安藤 洋志 九大, 生体防御医学研究所, 助手 (80301349)
|
研究分担者 |
市来 俊弘 九州大学, 医学部, 助手
平山 祐義 九州大学, 生体防御医学研究所, 医員
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 血管内皮細胞 / 微小循環 / 一酸化窒素合成酵素 / カルシウム |
研究概要 |
血管内皮細胞に存在する一酸化窒素合成酵素(NOS3)の性質が心微小血管内皮細胞と大動脈由来内皮細胞とで異なることを、培養豚心微小血管内皮細胞(MEC)及び豚大動脈内皮細胞(AEC)を用いて検討した。豚心微小血管内皮細胞(MEC)は、申請者が、既に確立した方法を用いて単離培養した。即ち、豚心臓セグメントを、心外膜側冠動脈に挿入したカニューラよりcollagenaseを含む潅流液で潅流し、digestする。心筋細胞とMECを遠心分離し、MECの細胞浮遊液をトリプシン処理し、MECを得た。豚大動脈内皮細胞(AEC)は、大動脈表面をメスでスクレープして採取し、MECと同一条件で培養した。subconfluent時、confulent時、confluent後のMECとAECから蛋白を抽出した。抗NOS3抗体を利用してNOS3蛋白量の変化をWestemBlotで、L-arginine/L-citrulline変換によりNOS3活性を測定した。MECにおけるNOS3蛋白の発現量はconfluencyの程度により変化した。AECのそれは変化しなかった。MECでは、calciumの存在下に比し、非存在下で常にNOS活性は高かった。対照的に、AECでは、NOS活性はcalciumの存在に依存し、calcium非存在下ではその活性は完全に消失した。以上より、MECに存在するNOS3は、これまで知られている知見とは異なる機序で調節されていることが示された。循環器疾患の病態をより正確に把握する上で有意義な知見と考えられた。
|