研究課題/領域番号 |
10877128
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
岡本 一章 関西医科大学, 医学部, 助手 (80224070)
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研究分担者 |
安原 昭博 (安原 明博) 関西医科大学, 医学部, 講師 (70158004)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高周波 / 小児 / 障害児 / 脳波 / 脳血流 / 近赤外線法 |
研究概要 |
我々は初年度の研究で生演奏を聞いたとき、脳波上のα波が増加するとともに脳血流が増加し、MDにより演奏を聞かせた場合には脳波上の変化は乏しく、脳血流も変化しないことを報告した。今年度は、高周波が含まれる音楽と含まれない音楽を聴いた時に脳波、脳血流を記録し、その変化について考察した。 対象は、健康成人5名(20〜47歳)、小児5名(5〜15歳)と障害児(脳性麻痺児2名、ダウン症児5名)である。音楽家は対象から除外した。高周波を再現できる音響装置(Super CDを主体とした)を制作した。同装置にてクラシック音楽や軽音楽を再生しながら脳波・脳血流を記録した。また、同じ曲の高周波を含まれない音源を再生し同様に脳波・脳血流を記録した。これを2度繰り返した。脳波の解析はAR自己回帰分析で行い、脳血流は近赤外線スペクトロスコープ(浜松ホトニクス社製)を用いて記録した。 高周波を含まれる音楽を聴いたときは、脳波上のα波が増加するとともに脳血流が増加した。又障害児でも同様に脳波のα波が増加するとともに脳血流が増加した。高周波の含まれない音源の場合は脳波上の変化は乏しく、脳血流も変化しなかった。続いて生演奏による音楽療法の脳波変化を記録した。この研究では能動的な音楽療法を続けることにより、脳波の主要成分は速波化し、脳機能が亢進すると考えられた。 小児における高周波の脳に及ぼす影響では、高周波は脳機能を活性化させると考えられた。小児をとりまく音の環境整備を行うことで脳機能を促進的に刺激することが可能である。
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