研究課題/領域番号 |
10877176
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石橋 俊 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90212919)
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研究分担者 |
大須賀 淳一 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
原田 賢治 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
山田 信博 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40200729)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | オキシステロール / 細胞死 / アポトーシス / Bcl-2 / CPP32 / caspase 3 / ミトコンドリア / メバロン酸 / HMG-CoA還元酵素 / コレステロール / 動脈硬化 / プラーク / マクロファージ / 酸化LDL |
研究概要 |
オキシステロールによる細胞死は、レトロウイルスベクターによりBcl-2を波状発現させた細胞においてミトコンドリアの膜電位の維持と平行して抑制され、CPP32/caspase-3様蛋白分解酵素の特異的阻害剤によっても抑制された。さらにオキシステロールによる細胞死においてCPP32/caspase-3が不活性型から活性型への変換され、それに伴いCPP32/caspase-3の酵素活性が上昇し、一方、Bcl-2の蛋白量は減少することを確認した。これらのことから、アポトーシスを制御する蛋白群であるBcl-2/ced-9系およびcaspase/ced-3系がオキシステロールによる細胞死の調節に関与していると考えられた。オキシステロールは、(1)LDL受容体発現を抑制し、コレステロールの取り込みを抑え、(2)HMG-CoA還元酵素を阻害してメバロン酸(コレステロール合成の中間産物)の合成を抑えることでコレステロール合成とG蛋白活性化を抑える、ことが知られている。そこで、こっっらの作用と細胞死の関係を調べた。特異的HMG-CoA還元酵素阻害剤によるapoptoticな細胞死はHMG-CoA還元酵素の生成物であるメバロン酸の補充によりほぼ完全に抑制されたが、同量のメバロン酸補充によってもオキシステロールによる細胞死は部分的にしか抑制されなかった。これらのことからオキシステロールによる細胞死においては、(1)コレステロール自体の欠乏と(2)コレステロール合成の中間代謝産物であるメバロン酸の欠乏の、両者が関与することが示唆された。これらの機構とアポトーシス制御機構であるBcl-2/ced-9系およびcaspase/ced-3系との関係についてはさらなる検討が必要である。
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