研究課題/領域番号 |
10877187
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原口 勝 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (40228531)
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研究分担者 |
定永 倫明 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20304826)
田中 真二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30253420)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 癌転移 / シグナル伝達 / 細胞浸潤 / Grb7 / variant / antisense |
研究概要 |
1)細胞移動は癌転移の重要な第一段階である。我々は新たな転移関連遺伝子を解析するためC.elegansの細胞移動遺伝子cellmigrationgene,mig-10をターゲットとして、ヒト食道癌細胞より相同性遺伝子の同定を試みた。その結果、ヒト食道癌細胞及び食道癌組織で高発現している細胞内分子ヒトGrb7をクローニングした。 2)ヒトGrb7量白質は、N末端にはSH3結合コンセンサス配列を示すproline-rich部位を認め、中央にはmig-10と相同性が高いcentraldomainが存在し、C末端にはSH2domainを持つことが示された(GenBank登録AB008789)。Grb7蛋白質はEGF刺激によりリン酸化されるがGrb7SH2domainの強制発現によりそのリン酸化が阻害される。 3)さらに、食道癌転移組織及び高浸潤性食道癌細胞株ではGrb7variant(Grb7V)が共に発現していることを明らかとした。Grb7Vはframe-shiftによりC末端SH2domainが欠如しており、EGF刺激によるリン酸化増強を示さない(GenBank登録AB008790)。 4)高浸潤性食道癌細胞株にGrb7/Grb7Vアンチセンスを遺伝子導入すると、Grb7,Grb7Vともに蛋白質発現が抑制される。アンチセンス導入細胞のEGF刺激による細胞増殖能は抑制されないが、細胞浸潤能が著しく阻害されることが示された(Tanakaetal.JClinlnvest1998)。
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