研究課題/領域番号 |
10877224
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
江原 宗平 信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (40176780)
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研究分担者 |
清水 富永 信州大学, 医学部, 助手 (40283270)
上村 幹男 信州大学, 医学部, 助手 (60273091)
高岡 邦夫 信州大学, 医学部, 教授 (30112048)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | BMP(骨形成因子) / 骨髄 / 骨形成 / 骨吸収 / 炎症性サイトカイン / BMP-レセプター / 骨粗鬆症 / ヌードマウス |
研究概要 |
in vitroでは骨形成因子(BMP)によって骨髄間質細胞中のosteoprogenitor cellは骨芽細胞へ分化するが、生体の骨髄腔内では骨形成が抑制されて骨髄組織が維持されている。すなわち骨髄内で骨形成を抑制する機構の存在が示唆される。そこでin vivoで骨髄中にBMPを作用させ骨形成を誘導できるかを検討し骨髄内での骨形成を抑制するメカニズムについて探った。ヌードマウスの大腿骨髄中にBMP産生細胞を移植して,あるいは心腔内注射で投与し脊椎、四肢骨の骨髄内におけるBMPの作用を検討した。Cytomegalovirusのプロモーターの下流にmsBMP-4のcDNAを組み込んで、recombinant msBMP-4を産生分泌するChinese hamster ovary(BMP-CHO)細胞を用いた。その1×10^5個を6週齢の雌BALB/cSlc-nuヌードマウス18個体の大腿骨顆上部骨髄内に経皮的に27G注射針を用いて移植した。また1×10^5個を6週齢の雌ヌードマウス20個体の左心室腔内に経皮的に26G注射針を用いて注入した。各々2週,3週後に骨採取して調査した。対照はmsBMP-4cDNAをtransfectionしていないcontrolのCHO(C-CHO)細胞を投与したヌードマウスである。BMP-CHO細胞を移植したヌードマウスの全例で腫瘍塊を包む卵殻状の石灰化像を認めた。C-CHO細胞では腫瘍塊の形成は認めたが、石灰化像はなかった。骨髄内に骨髄とBMP-CHO腫瘍と隣接する境界面が形成されたマウスで骨髄内外でのBMPに対する反応に対照的な差異を認めた。BMP-CHO細胞に接する骨外骨膜上では軟骨増殖および膜性骨の増殖、Ranvier窩では軟骨増殖、筋層内では内軟骨性骨形成過程が観察されたが、骨髄内のBMP-CHO細胞と骨髄との境界面では骨形成を認めなかった。C-CH0細胞ではいずれの骨形成過程も認めなかった。BMP-CHO腫瘍におけるmsBMP-4のmRNAの発現はin situ hybridization法により確認している。以上の結果より正常骨髄内にBMPの作用を抑制する機序が存在する。正常骨髄内ではBMPリセプター発現抑制の可能性、造血系細胞が炎症性サイトカインを介してBMPの活性や骨芽細胞の分化・形質発現を阻害する可能性が考えられ現在検索中である。骨髄内での骨形成を抑制するサイトカインの発現を制御することで骨髄内での骨形成を促進できる可能性がある。
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