研究課題/領域番号 |
10877291
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗栖 浩二郎 大阪大学, 歯学部, 教授 (50028346)
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研究分担者 |
加藤 穣慈 大阪大学, 歯学部, 助手 (90243245)
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 歯胚 / ホメオボックス / 遺伝子 / マウス / 形態形成 / 発生 / 組織分化 / RT-PCR |
研究概要 |
個体発生において様々なホメオボックス遺伝子群が、それぞれの器官の位置情報ならびに形成制御に関わるをことが知られている。しかしながら、顎・顔面の形成に関わるホメオボックス遺伝子群、とくにホックスクラスター遺伝子については、ほとんど同定されていない。本研究では、高橋らによって報告されたホックスクラスター遺伝子のホメオドメインをほぼ漏れなく増幅できるようなdegenerate PCR primerを用いて、歯胚形成および位置決定に関わるホックスクラスター遺伝子の同定を試みた。すなわち、16日齢のマウス胎仔の歯胚および口蓋粘膜よりtotal RNAを調整して逆転写後、前述のdegenerate PCR primerを用いてそれぞれの組織に発現するホックスクラスター遺伝子を増幅した。増幅した遺伝子断片をplasmid vectorにサブクローニングした後、おのおの100クローンずつシーケンスを行なった。その結果、歯胚では17種類、口蓋粘膜では15種類のホメオボックス遺伝子が増幅された。そのうち、Hox1.7、Hox1.11、Hox2.4遺伝子が歯胚で、Hox4.1遺伝子が口蓋粘膜の試料からのみ増幅された。つぎに、それぞれのホメオボックス遺伝子に特異的なPCR primerを用いて再度RT-PCRを行なったところ、HOx1.7以外はイントロンを含んだサイズのDNAが増幅されたことから、一回目の実験に用いたRNAにはgenomic DNAのコンタミネーションがあることが判った。そこで、genomic DNAを可及的に除いたRNAを調整して同様の実験を行なったところ、Hox1.7とHox4.1はそれぞれ歯胚と口蓋に発現することが確認できた。今後、これらの遺伝子の発現パターンを解析するとともに、ドミナントネガティブ型のHox1.7遺伝子を歯胚形成部に導入して、歯胚形成におけるHox1.7遺伝子の機能を明らかにしたい。
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