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黒色色素産生菌LPSによるアナフィラキシー様急性炎症の惹起

研究課題

研究課題/領域番号 10877302
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関東北大学

研究代表者

高田 春比古  東北大学, 歯学部, 教授 (30135743)

研究分担者 根本 英二  東北大学, 歯学部, 助手 (40292221)
中村 雅典  東北大学, 医学研究科, 助教授 (50180394)
遠藤 康男  東北大学, 歯学部, 助教授 (50005039)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードLPS / アナフィラキシー様反応 / 血小板 / 補体 / レクチン経路 / マンノースホモポリマー
研究概要

先に申請者らは、歯周病に深く係わるとされるPorphyromonas gingivalis,Prevotella intermedia等の黒色色素産生菌(BPB)のリポ多糖(LPS)をマウスに静脈注射すると、通常のLPSでは報告のない全身アナフィラキシー様反応を惹起する事を見出した。さらに、この反応の背景には血小板の末梢血から肺・肝等への急激な移行と、臓器での凝集・崩壊、それに続発する急性の組織破壊が起こる事を明らかにした。これらの反応の機序解明を目指して、補体系との係わりに焦点を絞って研究した。研究にあたっては、アナフィラキシー様反応惹起能が強いKlebsiella 03(K03)のLPS(愛知医大・横地高志教授より分与を受けた)を主として供試した。その結果、1.先天的に補体因子C5を欠くDBA/2マウスやAKRマウスではアナフィラキシー様反応や血小板の崩壊が起こらない。2.C5抑制剤K-75 COOHを予め投与されたマウスやコブラ毒素を投与して補体を枯渇させたマウスでも、アナフィラキシー様反応や血小板崩壊が起こらない。3.補体活性化作用が弱いKO3変異株のLPSでは、血小板の一過性の肺・肝への移行はみられるが、やがて血液に戻り、アナフィラキシー様反応も認められない。これらの知見はLPSによって惹起される血小板-アナフィラキシー様反応には補体活性化が必須がであることを示唆している。報告者は、K03 LPSの0多糖部のマンノースホモポリマー(MHP)がレクチン経路(近年解明された第3の補体活性化経路)を介して補体を強力に活性化して、集積した血小板を崩壊させ、アナフィラキシー様反応を惹起するとの作業仮説を立てた。実際、4.Esherichia coli 0111:B4にMHP合成遺伝子を導入した変異株のLPS(横地教授より分与)では、親株のLPSに認められない強力な血小板反応とアナフィラキシー様反応惹起作用が認められた。今後、歯周局所でもBPB LPSによって、同様の機序による急性炎症が惹起されている可能性を探究する予定である。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ogasawara, K., H. Takada, et al.: "Involvement of NK1^+T cells and their IFN-γ production in the generatized Shwartzman reaction." Journal of Immunology. 160・7. 3522-3527 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Sugawara, S., H. Takada, Y. Endo et al.: "Constrasting effects of an aminobishphosphonate, a potent inhibitor of bone resorption, on lipopolysaccharide-induced production of interleukin-1 and tumour necrosis factor α in mice." British Journal of Pharmacology. 125・4. 735-740 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Matsushita, K., H. Takada, et al.: "Inflammatory cytokine production and specific antibody responses against possible causative bacteria in patients with multilesional periapical periodontitis." Journal of Endodontics. 24・12. 817-821 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Kawabata, Y. H. Takada, et al.: "Wax D of Mycobacterium tuberculosis induced osteomyelitis accompanied by reactive bone formation in Buffalo rats." FEMS Immunology and Medical Microbiology. 22・4. 293-302 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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