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フリッパーゼの機能-膜融合・細胞防御・時計側機能の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 10877357
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 物理系薬学
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

竹口 紀晃  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (00019126)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード胃酸分泌 / 胃flippase / 細胞防御 / 胃プロトンポンプ
研究概要

我々は、最近新規な胃flippaseが胃プロトンポンプと共存することを発見した(J.Biol.Chem,272:10429-10434,1997)。薬物・アミノ酸・糖・イオンを運ぶトランスポータやチャネルは多数発見され、その研究は活発におこなわれている。しかし、生体膜成分のりん脂質を運ぶflippaseについては、研究はこれからで、研究分野としても萌芽的レベルにある。このFlippaseの役割として、1)ベシクルの融合に関わる可能性、2)リン脂質を分泌し、細胞防御に関わる可能性を検討した。これまでの研究から蛍光でラベルした、phosphatidylcholine(PC),phosphatidylserine(P),phosphatidylethanolamine(PE)を使った研究から、このflippaseはPC、PS、PEといった広範囲なリン脂質を、ATP依存的にベシクル2分子膜の外層(細胞質側)より内層(細胞外側)あるいはベシクル内部に輸送することがわかった。ただし、この方法では、蛍光NBD-ceramideがほとんど外層にしか存在しない条件なので、内在性のPC、PS、PEが本当に輸送されているか疑わしい。本研究では、蛍光プローブを使わないHPLCによるリン脂質の定量を行い、正確を期したところ、内在性のこれらリン脂質が輸送されることが明らかになった。次にリン脂質がベシクル内管腔にまで分泌されているのか、内膜までへの移動にとどまるか(分泌なし)を検討した。準弾性光散乱法により、胃ベシクルのサイズの減少がおきているかどうかを調べた。その結果粒子経の減少が起きていることが明確になり、リン脂質の分泌がおきていると判断できた。従って、管腔表面へのflippaseによるリン脂質の分泌作用が考えられる。即ち、分泌されたリン脂質は疎水基を外側に配向して細胞の表面を覆って、2分子膜の外側に水をはじく単分子層を形成し(3分子膜の形成)、胃酸から細胞を自己防衛する。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Asano et al.: "Achimeric gastric H^+,K^+-ATP ase inhibitable with ouabain and SCH 28080" J.Biol.Chem.272. 6848-6854 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Asano S.et al: "Functional expression of putative H^+,K^+-ATP ase from guinoa pig distal colon." Am.J.Physiol.275. C669-C674 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai H.et al.: "Cyclic GMP-dependent cytoprotection against othanol-induced damago in rabbit isolated gastric pariotal cells." Eur.J.Pharmacol.361. 109-117 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 竹口紀晃他: "プロトンインヒビター《21世紀への展開》" メデイカルレビュー社, 217 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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