研究課題/領域番号 |
10877373
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
國枝 武久 熊本大学, 薬学部, 教授 (80012649)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 液晶 / 熱反応 / 分子内Diels-Alder反応 / スメクチック液晶 / ネマチック液晶 / 等方性 |
研究概要 |
結晶類似の規則性と液体としての流動性を合わせ持つ液晶を反応媒体として用いて、その高い異方性、配向性により、多岐にわたる有機反応を高度に制御し、酵素類に匹敵する高選択的高効率反応場(系)の構築を行い、新しいコンセプトに基づく反応制御系の確立とその要因解明を目的とした。特に、従来成果の乏しい熱反応系に焦点を絞り研究を展開した。 その結果、デカトリエンカルボン酸エステルを反応基質とした分子内Diels-Alder反応を140℃にて検討したところ、等方性相下では低化学収率並びに低endo/exo選択性だった反応が、液晶相下(スメクチック液晶)では何れにおいてもかなりの改善が見られた。 特に、スメクチック媒体と基質の両者に共通の基本構造となるトランス-1,4-シクロヘキサン骨格をエステル部に導入した場合、特異的に高いジアステレオ選択性と化学収率の発現に成功した。 本知見は、規則性高い分子配列を持つ液晶独特の構造に起因しているものと思われる。 本研究による萌芽的成果により、所期の目的に適った急速な進展が期待できるようになった。
|