研究課題/領域番号 |
10877382
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療社会学
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
掛江 直子 早稲田大学, 人間総合研究センター, 助手 (70298206)
|
研究分担者 |
木村 利人 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80195388)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | Informed Consent / Truth Telling / Children's Competence / Pediatric Care / Decision-making / Children / Cancer / Bioethics |
研究概要 |
近年日本では、日常の診療において、徐々に患者本人に対するインフォームド・コンセントの必要性・重要性が認識されるようになってきたが、被験者や患者が未成年者(幼児・小児)の場合、知識、経験、理解力等が不十分であるという理由によって、その同意能力は法的には認められてこなかった。しかしながら、先端医科学技術が急激に進歩する今日、新薬の臨床試験や脳死臓器移植などの小児を対象としなければ実施できない研究・臨床領域においても、本人の意思の尊重といった問題が議論されるようになってきた。その意味でも、小児に対する医療情報の提供に関する本研究の意義は大きい。 本研究前半にあたる昨年度の研究の成果により、「子どもの理解力や知識は加齢とともに連続的に獲得されていくものであり、未成年者でも成長発達の程度により、かなりの理解力を有する者も出てくる」という本研究の基礎となる仮説は、ほぼ実証できた。 そこで、本研究の後半にあたる本年度は、昨年度の知見を基礎とした具体的な小児がん患児ならびにその家族の支援方法の開発研究として、 1)小児がん患者を対する説明手段(インターネットを利用した学習プログラム)の開発 2)小児がん患者を対象とした、化学療法または検査についての説明手段の臨床試験および評価 3)患者会・患児の親の会などの当事者による支援団体の実態に関する調査 4)当事者の交流を目的としたインターネットによるネットワークの構築 5)患者と親を対象にした教育プログラムおよび患児の親を対象にした教育プログラムの開発 以上の項目について、調査研究を進め、前年度に引き続き本研究の目的である「患児の人間としての尊厳を護り育てていくシステム作り」を目指した。 本研究の成果は、患児やその家族に対する社会的・心理的負荷に関する検証が済み次第、インターネット上で公開する予定である。また、併せて学術誌にも投稿する予定である。
|