研究課題/領域番号 |
10877399
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
牧本 清子 金沢大学, 医学部, 教授 (80262559)
|
研究分担者 |
西村 真美子 (西村 真実子) 金沢大学, 医学部, 助教授 (50135092)
稲垣 美智子 金沢大学, 医学部, 助教授 (40115209)
泉 キヨ子 金沢大学, 医学部, 教授 (20115207)
中村 直子 金沢大学, 医学部, 助手 (30303283)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | クリティカルシンキング / スケール / 学生 / クリティカル・シンキング |
研究概要 |
米国哲学協会がデルファイ法で、クリティカルシンキングに必要な7つの気質(資質)を抽出し、これらの気質を測定するため米国のFacione博士等がCalifornia Critical Thinking Dispositions Inventory (CCTDI)を開発した。牧本等は日本語版CCTDIを作成し、平成9年度に16の看護系大学で実施した日本語版CCTDIの予備テストを実施した。その結果下位尺度の「CT自己自身」と「探究心」は信頼係数が高く使用可能であったが、その他の下位尺度の信頼係数、特に「真実の追究」と「偏見のない見方」の改善が必要であった。改良の問題点としては、答えにばらつきが少なく質問項目間の相関が少ないことや、日本の文化になじみのない質問も含まれていた。そこで平成10年8月に8大学から10名の教官が参加して、気質スケール改良について討議した。まず75の質問項目を下位尺度別に並び替え、信頼係数の低い下位尺度を中心に日本人の学生の文化や生活に近い表現に置き換えるようにした。例えば項目29番'銀行は貯金通帳の記載をもっと分かりやすくすべきです'という内容を'クレジットカードや携帯電話の使用明細書は、もっと分かりやすくすべきです'に変更した。米国の研究グループが、改訂版と英語版との一致性をチェックした。改訂版を看護系と工学系の2つの大学で実施し、下位尺度の点数や信頼係数を比較した。「真実の追究」と「偏見のない見方」の信頼係数は改善したが、係数は0.4から0.6でスケールとして使うには低かった。異なる地域における異なる専攻の学生を比較したが、下位尺度の平均点や信頼係数は殆ど変わらなかった。このスケールの開発された米国と日本とは、分化や教育制度が大きく異なり、これ以上改良することは困難であることが示唆された。
|