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高齢者体力と表面骨・筋振動との関連による老化萎縮

研究課題

研究課題/領域番号 10878007
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関早稲田大学

研究代表者

永田 晟  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30087069)

研究分担者 久我 晃広  早稲田大学, 人間科学部, 助手 (40288048)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード高齢者 / 体力 / 表面骨振動 / 表面筋振動 / 老化 / 萎縮 / 周波数分析 / 変容
研究概要

中高年の被験者(24名)は55歳から78歳の生活習慣病を持つリハビリ中(通院中)の患者で、脳血管系疾患群が11名、代謝系運動器疾患群が6名、心臓循環系疾患群が4名、その他の疾患群が3名であった。振動検査とともに脚伸展筋力、平衡能力(バランス)、レントゲン(DXA診断)による下肢骨密度と下腿三頭筋群の最大周径を測定診断した。24名中12名が亜骨粗鬆症、8名が真骨粗鬆症であった。基本的な測定診断結果からみて、本実験の被験者は典型的な高齢者群であり、日本老人の低い運動能力群であった。
振動実験の結果、中高年者の皮膚振動の場合は平均3〜120Hz、骨振動の場合は平均60〜500Hzの周波数帯域が抽出され、前者のピークパワー周波数(PPF)は74Hz、平均パワー周波数(MPF)は48Hz、後者のPPFは384Hz、MPFは186Hzを示した。他方青年の場合は、中高年の振動周波数帯域は同じであったが、皮膚振動のPPFは88Hz、MPFは62Hzを示し、骨振動では442Hz、MPFは246Hzを示した。中高年者と青年のPPFやMPF間にはそれぞれ統計上有意な差を示し(p<0.05)、骨や筋などの結合組織のスティフネス(硬さ)と変容(老化と衰退)状態が振動周波数において証明された。
これらの周波数帯域について低・中・高の3つの帯域に分類し、低(L)と高(H)の比率を算出し、組織の老化・衰退指数を提案した。すなわち、低周波数帯域は皮膚振動で3〜30Hz、中周波数帯域は31〜70Hz、高周波数帯域は71〜120Hzとし、骨振動では低が60〜170Hz、中が171〜320Hz、高が321〜500Hzと分類した。これらの帯域別のトータルパワー(面積)を計算し、低(L)/高(H)比を老化指数とした。中高年者の比率(%)は、皮膚振動において平均72%、骨振動において平均86%を示し、青年の場合は42%と36%を示した。骨振動の比率が皮膚振動よりも大きな変動を示したが、両者の比率を按分することによって生体結合組織のスティフネスと変容状態が評価された。本実験の振動周波数分析によって、生体組織の老化レベルを非侵襲的な方法として評価する資料が得られた。今後各種の生活環境下高齢者にこの方法を適用してみる必要があるだろう。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 永田 晟: "M波刺激による皮膚弾力性と表面皮膚振動" (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 永田 晟: "電気刺激による表面皮膚振動の減衰率と皮膚伸張率" (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 瀧聞 久俊: "予備緊張と主運動の時間差による筋収縮力の変化" (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 内山 靖: "外乱負荷刺激時の下腿筋放電クロススペクトルからみた姿勢制御" (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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