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アコースティクエミッションの文化財への応用-水浸出土木材の保存処理における異常の検知-

研究課題

研究課題/領域番号 10878019
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 文化財科学
研究機関(財)元興寺文化財研究所

研究代表者

増澤 文武  (財)元興寺文化財研究所, 保存科学センター, センター長 (90072793)

研究分担者 西本 重人  非破壊検査株式会社, 安全工学研究所, 研究員
佐藤 宏介  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (90187188)
川本 耕三  (財)元興寺文化財研究所, 保存科学センター・出土木製品保存処理室, 主任 (10241267)
塚本 敏夫  (財)元興寺文化財研究所, 保存科学センター・企画室, 主任 (30241269)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード文化財 / 出土木材 / 非破壊検査 / アコースティックエミッション / 保存処理 / 真空凍結乾燥 / PEG含浸処理
研究概要

水浸出土木材の最大の課題は、如何に収縮による変形や亀裂を起こさず、発掘時の形状を保ったまま、乾燥し強化できるかである。従来、実際の処理にあたっては、そのほとんどが処理中の遺物を処理装置から取り出し直接肉眼観察するか、ひずみセンサーを取り付けるなどして外部から確認する状況であった。そこで、本実験では、ひずみや亀裂を生じる際に発する弾性波を2カ所から計測することにより、遺物内で生じる異常の場所が2次元的にどの位置に発生するか、異常の種類と弾性波の種類の関係、異常を事前に知ることを目的としてアコースティクエミッション(A.E,)の適用性を探る第1歩とした。
特に過乾燥による亀裂やひずみを発生しやすい真空凍結乾燥法と、最も汎用に利用されているPEG含浸法への応用を試みた。凍結乾燥法については、非試験体のA.E.のみならず、真空ポンプや冷凍機からのノイズの発生とその遮断、ならびに-40℃の真空装置内の計測が可能かどうかを検討し、-20℃の耐寒ラバーによりノイズを押さえ、かつジグの取り付け法を解決した。PEG含浸処理中の計測には耐熱性があり、溶液中で測定可能なセンサーを用意した。その結果A.E.の測定の可能性が得られ。それを持ってモミノキとカシについて真空凍結乾燥時の測定を行ったなお、亀裂の発生や変形を掴むため、X線透過試験とビン埋め込みによる試験片の直線的な形状変化を追った。三次元による位置確認は本計測器では困難であったが、二次元による異常の場所の特定と亀裂や、変形の現象の違いをオッシログラフにより推定出来ることが判明した。なおPEG含浸処理液中では水浸出土木材が軟らかく、最終的にはPEGによる固化の過程がありA.E.の測定方法の検討と解析法を更に検討して行く必要があることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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