研究概要 |
地震の主要動である横揺れが到着する前に,地震発生情報を高速道路走行中のドライバーに伝達し,安全に減速や停車する方法について,最新の技術的検討を行い,どのような方法が可能かどうか,その実現性や限界を含めて検討した.鉄道で既に実用化されているUrEDAS的な方法で地震発生を即時把握し,その情報を,VICS(ビークル・インフォメーション・アンド・コミュニケーション・システム),密に設置した沿線の電光表示板,さらに携帯電話やポケベルなど,他の通信メディアを利用してドライバーに伝達する方法について検討した. その結果,現時点のVICSでは装着率が低く,一部の車両にのみ地震発生を通報しても,都市部における事故や被害の低減にはつながらないという結論になった.しかし,今後発展が期待されるITSに関連し,車両の自動運転区間などにおいて適用可能と考えられ,今後の更なる研究を続けるべきとの結論となった.また,地震動が車両の走行安定性に与える影響を定量的に評価するための基礎調査を開始した.
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