研究課題/領域番号 |
10878095
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小泉 恵子 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00118027)
|
研究分担者 |
吉田 松年 名古屋大学, 医学部, 教授 (70090420)
鈴木 元 名古屋大学, 医学部, 講師 (80236017)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | アフリカツメガエル / ホスホリパーゼ D / 核膜 / ホスファチジン酸 |
研究概要 |
本研究の目的はアフリカツメガエルの卵無細胞系での被膜形成におけるホスホリパーゼ Dの関与を検索することである。実験系はアフリカツメガエルの卵をCa^<2+>ionophpreA23187で活性化したのち遠心して得られた卵母細胞抽出液(egg extract)ならびにDNAとしてウシ胸腺より調製した2本鎖DNA(dSDNA)およびTritonX-100処理により脱膜したラット肝の核〈脱膜核〉を用いた。今回明らかにする事の出来た事柄を以下に示す。 1。 アフリカツメガエルのegg extract中に存在するホスホリパーゼ Dの分子種の同定抗体を用いて検索した結果、アフリカツメガエルのeggα廿社中にはホスホリパーゼ D2は検出されず、PIP2依存性のホスホリパーゼ D1の存在が確認された。 2。 アフリカツメガエルの卵無細胞系におけるホスファチジン酸の生成 egg extractをdsDNAまたは脱膜核の存在下、^<14>Cホスファチジルコリンと37度でインキュベートすると、DNA依存性のホスファチジン酸の生成が非常に早い時間帯、5分以内とそれよりやや遅れて20-30分後の2度にわたって認められた。前者の生成はネオマイシンにより阻害され、後者の生成はR59022により阻害された。また、ジアシルグリセロールの生成がインキュベート後10分前後に見られた。以上の結果はホスファチジン酸の生成がPIP2依存性のホスホリパーゼ Dlによる経路とジアシルグリセロールを経由する経路の2つの経路によることを示している。 3。 アフリカツメガエルの卵無細胞系におけるホスファチジン酸生成と核膜形成との関連性 核膜形成はDHCC試薬を用いて、蛍光顕微鏡およびFlow cytometryで観察した。核膜形成はネオマイシンで阻害され、それはホスファチジン酸の添加により部分的に回復した。 1-3の結果は核膜形成にPIP2依存性のホスホリパーゼ Dlが関与していることを強く示唆している.
|