研究課題/領域番号 |
10878115
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
芝 清隆 財団法人 癌研究会, 癌研究所・細胞生物部, 主任研究員 (40196415)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 人工遺伝子 / 人工タンパク質 / マイクロ遺伝子 / 分子進化工学 / 材料工学 / 生物素材 / 細胞接着 / バイオシグナル / 進化工学 / 繰り返し構造 / 新規活性物質 / 試験管内進化 / 生体高分子 |
研究概要 |
既存の遺伝子に依存しないで、自由に機能性タンパク質を試験管の中で人工創出する実験系を開発している。2年間の本研究では特に、「新しいバイオシグナル分子としての人工タンパク質を自由に創り出す系を確立する」ことを目標として、11年度の研究では、(1)人工タンパク質を固定したニトロセルロース膜を用いた細胞接着スクリーニング系の確立、(2)ニトロセルロース膜を利用しない人工タンパク質の細胞接着活性測定系の構築、の2つを目標とした。(1)では、精製した人工タンパク質をニトロセルロース膜にスポット固定し、培養細胞(Sf-9)と、室温で2時間インキュベート後、洗浄し、細胞をアミドブラック染色することにより、細胞接着活性を示す人工タンパク質を選択することが可能となった。この手法を用いることにより、20種の人工タンパク質の中で、1種(#331)が細胞接着活性を持つことが明らかとなった。この#331人工タンパク質を用いることにより、アガロースビーズを利用した、細胞接着活性測定系をさらに構築した。これは、#331人工タンパク質のN末に存在するポリヒスチジントラクトを特異的に結合する、NTAアガロースビーズを利用することにより、アガロースビーズの表面に#331人工タンパク質をコートし、これを培養細胞(Sf-9)とインキュベートすることから、細胞をアガロースビーズの表面に吸着させる方法である。磁気金属の封入されたNTAアガローズビーズを利用することにより、迅速に非特異的結合細胞を洗浄できる系も構築することに成功した。これらの2つの技術を利用することから、今後、大規模な細胞接着活性を持つ新しいバイオシグナル分子としての人工タンパク質をスクリーニングすることが可能となった。
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