研究課題/領域番号 |
10878131
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉村 昭彦 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)
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研究分担者 |
安川 秀雄 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (60289361)
大坪 素秋 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10211799)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | JAK / STAT / CIS / エリスポエチン / インターフェロン / シグナル伝達 / チロシンキナーゼ / 細胞分化 |
研究概要 |
我々は赤芽球様細胞ELM-1を用いてエリスロポエチン(EPO)による赤血球分化の研究を行っている。我々はEGF受容体とEPO受容体のキメラ分子を作成し、さら受容体のチロシン残基に変異を導入することで受容体細胞内ドメインの2つのチロシン残基(Y343、Y401)のいずれかが赤血球分化に必須であることを証明した。これら2つのチロシン残基はSTAT5の活性化に必要であり、STAT5と分化は密接に関連していることが考えられた。しかしながら一方IL3受容体やプロラクチン受容体とのキメラを作成して本細胞に導入したところこれらのキメラ分子はSTAT5を活性化するもののこの細胞の赤血球分化は誘導しないことを明らかにした。したがってIL3受容体になくEPO受容体に特異的な分化シグナルが存在し、STAT5とともに分化の促進に働くと考えられる。そしてそのシグナルの発生にはEPO受容体のY343、Y401のいずれかのりん酸化が必要であることが示唆される。この2つのりん酸化チロシン残基と会合する分子をクローニングするためりん酸化ペプチドによる精製を行った。アミノ酸配列決定の結果これらのペプチドにSTAT5とポスフォリパーゼCγ-2(PLC-γ-2)が会合することを明らかにした。PLC-γ-2の赤血球分化における役割を明らかにするために現在阻害剤やドミナントネガティブフォームを導入する実験を行っている。さらに酵母two-hybrid法による組織的スクリーニングを行うために、JAK2チロシンキナーゼを共発現させたスクリーニング系を開発した。これにエリスロポエチン受容体細胞ドメインをbaitとして様々なライブラリーをスクリーニングしたころフォスファチジル酸キナーゼのp55サブユニットなどが同定できた。新規分子も多数あり現在解析中である。
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