研究課題/領域番号 |
10878140
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
片峰 茂 長崎大学, 医学部, 教授 (40161062)
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研究分担者 |
坂口 末廣 長崎大学, 医学部, 助手 (60274635)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | プリオン病 / プリオン蛋白 / ペプチド / ファージディスプレイ |
研究概要 |
異常プリオン蛋白との蛋白-蛋白相互作用に基づく正常プリオン蛋白の異常型への変換が、プリオン病の実態であると考えられている。したがってプリオン蛋白変換の制御が可能となればプリオン病の発症予防法開発に繋がるものと考えられる。本研究では、プリオン蛋白変換制御機構解明のための武器ならびに制御候補分子としてプリオン蛋白結合ぺプチドを取り上げた。ランダム12 merペプチドライブラリよりリコンビナントPrP(121-231)への結合活性を有するファージを4 roundsのパニングにより濃縮し、ランダムに72プラークをクローニングした。塩基配列決定によりこれらは各々独立した6種類のファージよりなることが判った。EIAにより5/6に特異的結合が確認された。そのうちwest-western法により陽性バンドが検出されたのは1種類のファージのみであった。しかしながら、相応する合成ぺプチドを用いた解析では、3種類のぺプチドがそれぞれのファージのPrPへの結合を容量依存的に特異的に抑制することが判明し、またIAsys cuvette systemを用いた解析によりこれら3種類の合成ペプチドのPrPへの結合を直接証明することができた。今後、ぺプチドおよびPrP121-231双方の結合エピトープをさらに細かく決定する予定である。その上で、ペプチド結合のPrP立体構造およびPrPC→PrPSc変換へ及ぼす影響を検討する。また、ペプチド側結合モチーフを手がかりにして異常プリオン蛋白生成制御に関わる未同定の正常細胞蛋白(protein X)の同定作業も可能となるものと考えられる。
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