研究課題/領域番号 |
10894005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 武 神戸大学, 理学部, 教授 (00022682)
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研究分担者 |
山口 佳三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00113639)
大仁田 義裕 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183764)
宮岡 礼子 東京工業大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70108182)
野海 正俊 神戸大学, 理学部, 教授 (80164672)
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 超幾何系 / 接触幾何系 / 射影微分幾何学 / 可積分系 / パンルヴェ系 / Backlund変換 / 調和写像 |
研究概要 |
1. 調査研究の基本は神戸大学所属の分担者間での討議からはじめた。佐々木は幾何学に現れる可積分系のG.Darboux以来の歴史と日本とロシア・ドイツにおける研究の中心をまとめ、高野はパンルヴェ方程式の幾何構造の研究状況について、さらに野海は表現論と超幾何系の関連・パンルヴェ方程式の代数構造の問題・ヨーロッパにおける研究の現状について検討し、2つの調査研究会を開くこととした。1つは上記3者の主催する会議「超幾何系ワークショップin Kobe,98-幾何学・可積分系・パルヴェ系」(神戸大学滝川学術交流会館、1998年12月1日-4日)において、全国から90名の参加で超幾何系、パンルヴェ系、可積分系と幾何学について21個の報告を受けた。また、分担者宮岡と大仁田は「Hamiltonian Systems in Differential Geometry」(甲府市、1999年2月11日-13日)を開催し、平均曲率一定曲面、射影微分幾何における可積分系、周期的戸田方程式とループ群の量子コホモロジー、完備極小曲面のモジュライ空間上の微分幾何、等径超曲面の等質性にいたる可積分系の手法の解説等をおこなった。 この会議に関連して、野海は「表現論ワークショップ」(アムステルダム)に講演及び研究視察に渡航する一方、ロシアの微分幾何と可積分系の研究状況に詳しいE.Ferapontov(Landau研究所)を招聘し(1999年1月30日-2月14日)、北海道大学での研究集会「Schwarz微分をめぐって」において連続講演を行い、上記甲府での研究集会において微分幾何と可積分系の諸問題について報告を行った。 これらの幾何と可積分系をめぐる新しい動向は、超幾何系研究者・微分幾何の研究者に加え、表現論や代数の分野からも興味を呼び、2000年には第9回日本数学会国際研究集会を開催することとなり、この企画調査はその準備に有益な寄与をしたと考える。 2. なお、研究課題に関連して代表者及び分担者の得た新しい結果の主要なものは次の通りである。 ● 3次曲面のモジュライを4次元球の商空間として実現する線形微分方程式の具体形を求めたこと(佐々木・吉田) ● 等径超曲面の等質性についての最終的解決(宮岡)● アフィンWeyl群の表現に基づいてPainleve型差分系の系統的な構成法を与えたこと及びA型アフィンWeyl群がBaklund変換群として作用するような,高階Painleve微分方程式を構成したこと(野海)
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